今となっては運命の悪戯だったのか、ある男が国の最高権力者の座を手に入れた。 国にとって不幸なことだったが、彼は指導者となるには過剰なほどに未熟だった。そして過剰なほどの野望を抱いていた。 彼が発する言葉はあまりに空疎だったので、唇から発せら…
19日夜、国会議事堂前の集会に参加した。 地下鉄駅からわらわらと地上に湧き出た人々は、途中途中で警官達とささやかな小競り合いを交えながら、それでも、歩道に設定された檻の中へと、自ら素直にもぐりこんでゆく。実に良く飼い慣らされた羊の群れのように…
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