enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.8.2

 浜辺から猫の姿が消えて、海への散歩がどことなく満たされない。
 猫はベンチにすわり、私と同じ風景を見つめている…と思っていた。
 私は浜辺暮らしの猫をひそかに友人にしていたらしい。私はいつもこんなふうだ。 
 今日の海は灰青色の空が低く広がり、浜辺のベンチには女子高生が三人、背中を見せて並んでいた。ベンチは、本来の普通のベンチになっていた。
 帰り際、浜辺の入り口で、高く背を伸ばしたヒマワリが何かつぶやいていた…ように思った。彼らは言葉を持たないのに、なぜ語りかけるように感じるのだろうか。たぶん、私が発している独り言が、そこに存在する猫やヒマワリから発せられているように感じる。そういうことなのだろうと思った。
 
8月2日の海
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浜辺のヒマワリ
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