20日は長袖よりも半袖、そんな”小夏日和”(?)だった。
用事のために街に出た足で、総合公園に向かった。
秋の薔薇が咲いているかもしれなかった。
公園に着くと、空を覆う大きな木々から、ハラハラと木の葉が舞い降りてきた。
林のあいだを、アサギマダラが漂って、じきに姿を消した。
薔薇園の小道に入ると、すぐに濃い香りに囲まれた。
薔薇たちは季節の終わりを迎えながらも、まさに今を盛りと咲き匂っているように思えた。
黒みがかった紅い薔薇は重く濃く。
オレンジ色がかった薔薇はキンモクセイと似通うような。
ごく淡いピンク色の薔薇は気高く。
みな、内に秘めていた香りを、今一斉に解き放っていた。
公園で最後に出逢った香りは、薔薇たちよりも生来自由で開放的な甘い香りだった。
カツラの木の華やかな黄葉を見上げ、今年もそんな季節になったことを知った。
紅い薔薇(10月20日)
カツラの黄葉(10月20日)