enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

”お伴の参加者”たち

3日の国会議事堂前。
歩道にあふれるばかりの参加者のなかには、小さなお供を連れた人もいた。

黒い瞳をした小さなお供は、集会の人波がお尻にぶつかっても、気にするふうがなかった。
友人から頼まれた分も、とシュプレヒコールに力が入る私とは違って、小さなお伴はつつましく、おとなしく、人々の足の間にまぎれこんでいた。

祖母に連れられたヨチヨチ歩きの男の子もいた。
なぜだろう。祖母の手を離れ、歩道に横並びした機動隊員たちの前で踏ん張り、四股を踏むような仕草をしばらく繰り返している。立ちどまって繰り返される彼の小さなパフォーマンスは謎めいて見えた。
それまで、整然と進む参加者たちに、「立ちどまらないでください! 左側通行をお願いします!」と、注意を繰り返していた機動隊員も、彼らの前で堂々と立ちどまったままの男の子を見守るだけだった。
ちっちゃな彼は、機動隊員が繰り返していた注意をなんなく無意味化したのち、ヨイショと祖母に抱えられて去っていった。

3日の国会議事堂の前。
2015年の夏の集会では、人々の怒りのうねりと、燃え盛るような熱気を感じた。
今回、人々の怒りが内面化され、静かに持続的に燃え続ける炎のようなものへと変わったように感じた。
季節は繰り返され、進み続ける。

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”お伴の参加者”

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国会議事堂前

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国会議事堂近くの紅葉