今日の夕方、街角で東の空に月が顔を出しているのに気がついた。
赤みを帯びた大きな月…雲の流れが速く、その形の全ては分からない。余計に惹きつけられる。
先ほど、どうやら今夜の月は特別な?月らしいと知った。
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”平安時代に藤原道長が京の邸宅で「この世をば我(わ)が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」と詠んでから千年の満月を、22日深夜に迎える。当日の京都市内の天気は曇りの予報で、千年後の「望月」を拝めるかは微妙だが、21日夜に市内では丸い姿が浮かび、悠久の時を思わせた。
「望月の歌」は藤原実資の日記「小右記」の1018(寛仁2)年10月16日の条に記されている。3人の娘がみな后(きさき)になることが決まった日で、権勢を満月にたとえた歌とされる。新暦で言えば11月に当たり、今月の満月は23日に日付が変わる頃に迎えるという。”
〔京都新聞11月21日20時20分配信の記事より抜粋〕
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今夜の月は、あの道長が望月を詠んだ夜から一千年後の月なのか。
とすれば、歌人相模が京都で見上げたかもしれない月の一千年後の望月でもあるはず。
ベランダに出て、黒い空を見上げる。引き締まった白い月が高く上がっていた。
一千年とは…。一千年の時間の重みとは…。
今夜から一千年後の月は、誰がどのような思いで見上げるのだろうか。
2018年11月22日の満月