9日間の旅のなかで、
プノンペンから
国道6号線をさかのぼりながら、
カンボジア北西部の遺跡群を巡った。強い陽射し、乾いた空気、細かな土埃りのなかで6日間を過ごした。
ヒンドゥー教と仏教とがせめぎあう混沌とした美術様式についての説明が、連日、これでもか、これでもかと、私の”馬の耳”に注ぎ込まれた。
それらのクメール文明の遺跡群は、日本の歴史でいえば、飛鳥~奈良・
平安時代~
鎌倉時代初期までに相当するようだった。
(
シェムリアップでは、バプオン遺跡のピラミッド型寺院で「11世紀半ばに建立(1060年頃?)」との説明を聞き、つい
歌人相模の時代を思い起こしたりした。)
こうして、喉を干からびさせながら、次々と遺跡を経巡る忙しい時間のなかで、乾ききった土から咲く小さな花、樹木の色美しい花にずいぶんと励まされた。
名前が定かではないそれらの花たちの写真を、まず時系列に沿ってまとめてみた。
斑模様のスミレに似た花①(サンボール・
プレイクック遺跡で)
斑模様のスミレに似た花② (
シェムリアップ:”癩王のテラス”の通路内で)
ヨウサイ〔蕹菜〕~クウシンサイ?(バンテアイ・チュマール遺跡で)