午後になって、次兄の家を訪ねる前に、海岸に出た。
花冷えと呼ばれるような日々の次に、帽子や日傘がほしいほどの陽射し。
この陽射しの先に、早くも夏が待っていることが分かった。
明るい海の向こうでは、じきに不穏な台風の目が生まれたりするのだと分かった。
防砂柵の向こうから、波の音が上ってくる。波の音だけが聴こえてくる。
次兄の家に向かうために国道に出ようとすると、防砂林では見たことのない桜の白い花が眼に飛び込んできた。
こんなところに? 山道で出会うようなサクラの花に見えた。
3月31日の海①
3月31日の海②
海岸のサクラ①
海岸のサクラ②