enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

街角の虹

 

八月も最後の日。
ぼんやりと過ごした3ヶ月をふり返る。
弛緩し続けた3ヶ月…しかも、そういう過ごし方が一番私の性分に合っている。それは、とても困ったことだ。
子どもの頃から、とりとめのないことを思い浮かべながら、ぼんやりと寝転がって飽きることがなかった。
大人になると、そんな”生き方”は許されるはずもない。真面目に生きていた時代もあったはずだけれど、今、再び、弛緩の季節が巡ってきたのか。それは、とても困ったことだ。
秋になったら、ネジを巻かなければ…巻けるだろうか。

 

街角の虹(2019年8月30日)f:id:vgeruda:20190831114102j:plain

 

(30日の夕方、買い物帰りの駅前で、ビルの合間に虹を見つけた。儚そうな虹だった。それでも家に戻り、カメラを持って再び駅前に。色はさらに淡くなっていた。虹は架け橋にはならず、立ち消えている。堕ちこぼれつつある私を、励ましてくれるような虹だった。帰宅後、虹の歌を探してみる。藤原定家が歌っている。 

「むら雲の 絶え間の空に 虹たちて 時雨過ぎぬる をちの山の端」
                               『玉葉和歌集

自然で、心地良い歌、と思った。最近手にした『定家八代抄』には収録されていない。定家自身にとっては、”秀歌”ではなかったのか…。)