enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

望月は欠けてゆくもの。

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12月12日の月


12日の夜。
月が中空にさしかかる頃、ベランダに出てみる。昼間の暖かな陽射しの名残りがあった。

流れる雲のなかで浮き沈みするその月は、満月と見えて、すでに欠けはじめている月なのかもしれなかった。

一千年前、藤原道長が「望月のかけたることのなしと思へば…」と詠んだ月も、思えば、その瞬間から欠けていたのだろう。そして、彼はそのことを知っていたのだとも思う。

『定家八代抄』には、道長(法成寺入道摂政太政大臣)の歌が三首採られている。

1480 かぞへしる 人なかりせば 奥山の 谷の松とや 年を積ままし

1492 谷の戸を 閉ぢや果てつる 鶯の 待つに音せで 春の暮れぬる

1589 唐衣 花の袂に 脱ぎかへよ 我こそ春の 色はたちけれ

 

道長の時代から一千年。
2019年の私が思い起こす現政権の来し方…。
憲政史上最長と言われる現政権は?と見れば、我が世の春の八重桜を詠むばかりだった。

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2013                  【アベノミクス特定秘密保護法】    
2014                  【消費税率8%】
2014                  【武器輸出禁止三原則から防衛装備移転三原則へ】 

2014 「給料の 上がりし春は 八重桜」

2015 「賃上げの 花が舞い散る 春の風」

2015                  【安全保障関連法】          
2016                  【自衛隊日報隠蔽問題】       
2017                  【森友学園問題】           

2017 「風雪に 耐えて5年の 八重桜」

2017                  【加計学園問題】

2018 「葉桜の にぎわいありて 杯重ね」

2018                  【辺野古埋立土砂投入】     
2019                  【厚労省「毎月勤労統計」不正問題】    

2019 「平成を 名残惜しむか 八重桜」
2019 「新しき 御代寿ぎて 八重桜」

2019                  【「表現の不自由展・その後」問題】
2019                  【消費税10%】
2019                  【「桜を見る会」問題】
2020 ………………………………………

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