enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

曲名は?

 

暮れからお正月にかけて、壊れかけのミニコンポで、昔のMDやCDを聴く時間がふえた。久しぶりに聴いたMDのなかに、美しい調べのアリアがあり、しみじみと聴き惚れてしまった。何回も繰り返し聴いた。
『これ…何のオペラ?…たぶん、ヴェルディ…いや、もしかしてベルリーニだったりして?』(MDのラベルには「operas greatest arias」とあるだけで、何の情報も書き込まれていなかった。)

そうなると、私には、そのアリアの名だけでなく、何のオペラか、それすら分からない。素晴らしい歌い手が誰なのかも分からない(マリア・カラスでないことだけは確か…私に分かるのはそれだけか…)。

聴けば聴くほど、分からなくなった。手持ちのアリア集を次々に聴いてみたけれど、どこにも同じアリアはなかった。
何のオペラなのか、探し当てられない日が続く。どうにも、もやもやと落ち着かない。

で、今日、ようやくそのアリアの名が分かった。
ヴェルディのオペラでそれらしきものをいくつか書き出し、それらのソプラノの有名なアリアをPCで調べていくと、数曲目でヒットした(初めからそうすればよかった…やれやれ)。

アリアの名は「恋は薔薇色の翼に乗って」。オペラは『イル・トロヴァトーレ』。PCから得られる情報のおかげで、数日間のもやもやが晴れていった。

トロヴァトーレ』…これまで舞台を観る機会は無かったけれど、ソプラノが美しいアリアを歌っていたんだなぁ…と思う。楽しみの少ないお正月に、お年玉を貰ったような気持ちになった。

(楽しみの少ないお正月…いやいや、そうではなかった。兄の家に年賀の挨拶にゆき、甥や姪の子ども達にお年玉をあげて帰ってきた2日の夜、私も、お年玉をもらっていた。ここ数年、顔を見ていなかった甥から、電話をもらったのだ。心配していたけれど、元気そうな声に安心した。『よく電話してくれたね、久しぶりに嬉しいお正月になったよ』…すっかり大人になったはずなのに、思い浮かべる顔は少年の頃のままなのだね。)

 

♪恋は薔薇色の翼に乗って♪(1月6日の夕空)

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