川面で休むカモたち
2月から新しいノートパソコンを使い始めた。まだ windows10 の導線に慣れない。勝手が違って、ウロウロ・おろおろ、無駄な動きを繰り返してばかり。
毎日、頸も肩もズンと重い。我慢が続く。しだいに我慢ができなくなる。そして、楽になりたい一心で、我慢していた頭痛薬に手を伸ばす。
で、そんな自分に対し、必ずウジウジと思うのだ…薬を飲まないで、もう少し頑張れたんじゃないのかと。すると、もう一人の自分が言い訳をするのだ…もうこんな歳になったのだし、我慢することもないでしょうと。
私にとって、無くてはならない喘息の吸入薬と頭痛薬…違法な薬物でなくてよかったと、まじめにそう思う(まったく、なんでこんなに薬に頼ることが疚しいのだろうか?)。
やれやれな日々。やれやれな性分。
昨日は、珍しくどこにも痛みがなかった。喜んで散歩に出た。
相模川は青くゆったりと流れていた。
南風が吹いてさざ波が立ち、川面のそこかしこに、艶やかな黒髪を梳きためたような美しいたわみが生まれている。カモたちの群れも、ただ波にたゆたって、温かな陽ざしに安らいでいるように見えた。
私も、陽ざしとさざ波に満たされ、久しぶりに深い呼吸をした…細胞にも血液にも筋肉にも、薬とは違う”何か良いもの”がしみわたった気がした。