enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

再びの草津① ~残雪の林のなかで~

 

f:id:vgeruda:20200301135352j:plain大谷池の雪

昨年の11月末、初めて草津の湯に浸かった。
わずか1泊ではあったけれど、その酸性度の強い湯は、私の持病(喘息とセットで長々と付き合ってきた慢性的な皮膚の炎症)に、かなりの…驚くほどの?…良い効果をもたらした。

年が明け、ふと目にした新聞に、平塚から草津に直行するバス・ツァーの広告が載っていた。”奇貨居くべし”…もう一度、草津を訪ねてみようと決めた。

3月に入り、草津へ向かうバスに乗り込んだ。
外出によってコロナウィルスに感染する心配よりも、再びあの湯に浸かりたいという気持ちのほうが強かった(ちなみに、用意された大きなバスの乗客は10人に満たなかった)。

再びの草津
今回の温泉は、前回よりさらに強く個性的だった(眼のふちが、湯にわずかに濡れるだけで、痛みで眼が開かなくなった)。そして、湯の中で皮膚を撫でるとぬるぬるとして、湯そのものの厚みを感じた。

3日間、朝に晩に、せっせと湯に浸かった。
いつになく食事も欲張ったことが災いしたのか、2泊目の夜半、胃も腸も反乱を起こした。何事も過ぎたるは及ばざるがごとし、後悔先に立たず…それでも、翌朝には、立って歩けるほどに回復した)。

 

宿の周りには林が広がっていた。

夜明けは林越しにやって来るのだった。
小鳥たちは澄んだ声で林間の空気を震わせた。

西の空には本白根山が白銀色の屏風を広げている。

その湯釜の青白いイメージは相似の形で湯畑へ流れ込むのだった。

また、カラマツやアカマツの裸の梢を眺めていると、不思議な調べが彼方の空から流れてくるのだった。

♪クサツヨイトコイチドハオイデ ドッコイショ オユノナカニモ コーリャハナガ サクヨ チョイナチョイナ♪

 

〈残雪の林のなかで〉 

f:id:vgeruda:20200302141943j:plain
f:id:vgeruda:20200302142244j:plain

  

f:id:vgeruda:20200303105853j:plain

  

f:id:vgeruda:20200302143834j:plain
f:id:vgeruda:20200302143519j:plain

               ウリハダカエデの模様 

f:id:vgeruda:20200303105926j:plain

 

                                       f:id:vgeruda:20200303105638j:plain

 

  f:id:vgeruda:20200303110325j:plain

                                         f:id:vgeruda:20200303102106j:plain


f:id:vgeruda:20200303105222j:plain