その日はやって来た。
8年間、踊りつづけていた”赤い靴”がその動きを止めた。
政権の中枢で踊りつづけることが自己目的化しているように見えた。
私にとって、その踊りは長かった。
踊りの渦に巻き込まれ、周りの社会が崩れてゆく様子を、ジリジリしながら見続けてきた。
諦めと徒労感があった。
私のなかにあるべき光を見失っていった。
そんな時間も止まった。
私はまだ眼が回っているような感じがする。
けれど、もう”赤い靴”の踊りを見続けなくてすむ。
ただただ、ホッとした2020年8月28日。
海を見たくなる。波の音を聴きたくなる。
浜辺や波打ち際には、”素足”の人々が休日を楽しんでいる。
まるで、♫ 九月になれば COME SEPTEMBER ♫のメロディが重なるような風景。
この夏の残暑でボロ雑巾のようになっていた私にも、何だか、新しい朝、新しい季節が待っているような気がしてきた。
とりあえず、わずかな時間であっても…。
家に帰って、”素足”を洗う…何と気持ち良いこと…。