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私の第三十四夜をつづります。

2020年の秋:八幡平②

 

f:id:vgeruda:20201117211540j:plain黒谷地(くろやち)湿原 (八幡平 11月14日)

 

 

コロナ感染拡大の不安を感じつつ、旅に出ることの心疚しさ。
さらに自身の体調不安も残っていた。

それでも、旅の誘惑に逆らいきれなかった。
それほどに、11月の空気の肌触りは格別だ。

長い夏の記憶が遠のき、ようやく充ち足りた季節にたどり着く…肌に記憶されている懐かしい感触が呼び覚まされる。

それは、旅空のもと、突然、湧き上がってくる気持ちにも似ている。
縮こまった心が、思い切り自由な呼吸を得て解き放たれ、はるか空の彼方へと羽ばたく。私が消えてゆく。何と心地よいのだろう…。

 

旅先の八幡平では、眼の前に黒谷地(くろやち)湿原が広がった時もそうだった。


うまく言葉にできないけれど、心の中には、生まれた時から”帰ってゆきたい場所”というものが用意されていて、私はきっと、その場所に出会うため、現実の世界を生きているに違いない…そんなふうに感じてしまうのだ。

その場所は、探すわけでもなく、突然、風景の形をとって眼の前に出現する。
なぜ、そこに帰ってゆきたいのか、説明ができないけれど、出会えば分かる。
わけもなく懐かしい…何ものにも束縛されない…こんなにも自由…そういう場所なのだ。

 

 

【八幡平の高原で:10月14日の写真から】

 

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アオゲラの後ろ姿(14日朝。県民の森で)

 

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ヤマハハコ(?)             ニッコウキスゲ  

 

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(貴方の名前は?)            マイヅルソウ

 

 

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チングルマ                エゾオヤマリンドウ

 

 

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シラタマノキ               オオカメノキ

 

 

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イワカガミ                ツルリンドウ

 

 

 

f:id:vgeruda:20201117211821j:plain光泡立つ沼

 

 

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ハンゴンソウ               オオシラビソ(アオモリトドマツ)

 

 

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八幡平の”亡者”              枯れ木と黄葉のドレス

 

 

f:id:vgeruda:20201118135012j:plain アザミ