enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

生きてゆく。それだけ…。

 

2011年は東日本大震災と還暦の年だった。
10年後の2021年は COVID‐19 延長戦と古希の年…せっかくの新年も、さらに困難そうな予感しかない。

『生きてゆく。それだけ。』 
ぐずぐずと思いあぐねて費やす時間は、日々萎れてゆく肉体のためにこそ使うべきだろうと、心の声がつぶやく。

 

2021年1月2日。
いつもの年と同じように、今年も大磯の長兄宅まで出かける。
午後の街には”お正月三が日”の気配がほとんど無かった。
(もちろん、箱根駅伝の応援帰りの人々の姿も見当たらない。)

ひたすら東海道筋を歩き続ける。
近づいてくる高麗山の変わらぬ姿に、やはり心が動き、安心する。
なつかしいのだ、ずっと見知っているその形が。

凍えるような向かい風も、花水川に掛かる橋を渡る頃には、気持ちが良いほどに馴染んでいた。

 

長兄宅に着き、玄関先でご無沙汰を詫び、そして、家族皆の元気な様子を伺い知り、安堵する。

 

こうしてまた、新しい一年がいつものように始まった。

『生きてゆく。それだけ…。』

 

f:id:vgeruda:20210103151937j:plain青い大山(花水川河口の橋から):大山もいつもと変わらぬ姿。

 

f:id:vgeruda:20210103152054j:plain小さめのダイサギ?(花水川河口の橋から):少し離れたところに、アオサギが蓑を背負ったような姿でジッと佇んでいる。