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私の第三十四夜をつづります。

『動物農場』を読んで。 

 

 

図書館で借りてきた『動物農場』は1943~44年に書かれた物語だった。
でも、そこに描かれているのは、私が今生きる21世紀の世界のことでもあった。

日本の総理大臣として、“森羅万象全て担当”、”議会については立法府の長”であると発言し、しっかりと司法人事に介入しつつ、法治国家の土台を崩し続けたA元首相。
また、ロシアの大統領・首相として20年以上を経ながら…彼もまた、永遠に”道半ば”の人なのだろうか?…この先、2036年まで続投可能となる(任期延長の)憲法改正を行ったとされるP大統領。
さらには、近隣国の最高指導者の一人であり、その振る舞いを空恐ろしく垣間見るだけのK総書記。

私はずっと、これらの国の政治指導者のあり方を思い浮かべながら、『動物農場』を読んだのだった。
そして、ジョージ・オーウェルの時代よりも、眼の前の世界はさらにややこしく、輪郭を失ってつかみ難くなってしまったことを感じて、何だかがっかりした。読書によって、励まされることなく、がっかりしたのだった。

次に読む本は『人新世の「資本論」』。
励まされる本だろうか? どうだろう?

 

f:id:vgeruda:20210408001649j:plainアスファルトから咲くスミレ:とっても元気でたくましい。働きづめだった”ボクサー”にも見せてあげたい。”ボクサー”にあんな死に方をさせてはいけない。