enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

浜辺のミユビシギ

 



5日、ベランダに出ると、あまりに秋らしい空気だった。その空気に、かすかにキンモクセイの香りが含まれているように感じた(どこかで、本当に、もう咲き始めたのだろうか?)

あまりに秋らしくなったのが嬉しかった。
で、夕方、久しぶりに海に向かった。

浜辺には日曜日の時間を楽しむ人々がいて、今や、そのことも懐かしく思われた。

海は珍しく凪いでいて、大きな湖のように静かなのだった。
眼を凝らせば大島の影がうっすら浮かんでいる。西の山々は雲の中に埋もれている。

波打ち際に着き、しばらく凪いだ海を眺めていた。
『…?』

足元のごく近くで何かが動いたのだった。

それは、小さな愛らしい水鳥だった。
カップル?のシギのようだった。

チョコマカと忙し気に走り回る姿を慌ててカメラで追いかけた。

お互いにつかず離れず、波をよけながら濡れた砂をつついては、素早く移動するシギたち。

乾いた浜に上がると、漂着物の間を通り抜け、お互いにほんの少しだけ離れて、それぞれの居場所を見つける。そして、すぐに頭を背に預けて休み始めた。

平塚の浜辺で休むシギの安らかな姿。

散歩には、こんな出会いもあること…随分と長い間、忘れていた。
(彼らについて、家に帰って調べると、以前、平塚の浜辺で出会ったことのある”ミユビシギ”のようだった。)

 

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9月5日の海

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