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私の第三十四夜をつづります。

春の土屋で。

 

19日、市が主催した野鳥観察会に出かけた。
フィールドの「土屋」は、平塚市西部の最奥部に位置し、隣の中井町と接している。

かつて、サークルで古墳を訪ねたり表面採集をしたり、何度か歩き回ったことはあったけれど、野鳥観察を目当てに訪れたことはなかった(そのサークル活動で、偶然、オオムラサキが木肌から吸蜜する姿を眼にしたことがあった)

春の土屋はまだ空気がひんやりしていた。
お彼岸の時期でもあり、観察会の参加者が歩く道にもお線香の香りが混じっていた。
季節がすっかり進んだ…久しぶりにワクワクしながら歩き始めた。

観察会の一行は坂道にさしかかるとすぐに、樹林の上を飛び交わすヒレンジャクの群れに出くわすこととなった。ちょっとだけ緊張が走ったように感じた。みなが空を見上げたままになった。ヒレンジャクの群れはかなりの数で林の中にとどまりつつあった。
素早く「こまたん」(ひらつか生物多様性推進協議会)の方々が望遠鏡を設置し、みんなで代わるがわる覗く。
そこには枝の上で休むヒレンジャクのまるまるとした姿があった。尾羽の美しい紅色も初めて眼にするものだった。「きれい!」「すごい!」「かわいい!」と、みんなの歓声が続いた。

それからも、さまざまな鳥たちの啼き声や姿を確かめながら、谷戸の澄んだ流れにカワニナの姿を見つけたり、うつむくタチツボスミレの花を覗き込んだりした。

やはり、季節は新しくなったのだ。

観察会の最後、みんなでその日に出会った鳥たちを思い出しながらチェックした…「鳥合わせ」というものらしかった…結果、合計33もの野鳥の棲息が確かめられたのだった。

 

観察会が解散したあとも、再び歩き続けた。
のどかな土屋の春を味わいつくした一日…。

 

~春の土屋での出会い~

 

枝上で休むヒレンジャク

クロガネモチ?              アケビ

ミヤマセセリ               冬を越したテングチョウ

アオゲラ

 

キクラゲ

 

タチツボスミレ


タンポポ                 ネコヤナギ