enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2012.8.25

 昨夜、平塚の海辺で燃え上がるような花火を観た。
 ハマヒルガオが咲いていた砂丘にすわって、夕暮れから打ち上げを待った。
 西の空に富士の夕影、南の水平線に大島、見上げれば白い月、そして波の音と柔らかな風。
 海岸線の町の光が点々ときらめき始めた。
 馬入川の沖にも明かりをつけた船が並んでいる。
 浜辺のそこかしこに浮かぶ人々の暗いシルエットがどこか懐かしい。
 映画の中で観たような・・・家族で過ごす夏の時間だ。
 
 砂丘から見る花火は、記憶の中のどの花火より華やかだった。
 儚くもなく、消え入るようでもなかった。ただただ見とれた。
 
 家に帰って、ストンと小さな穴の中に落ち込んで眠った。
 朝、眼が覚めてみると、あの花火は一晩の夢のように思えるのだ。 
 長かった夏が終わりに近づいているのだと思う。
 
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