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私の第三十四夜をつづります。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2016.2.28

27日、藤沢で『蝶々夫人』を観た。舞台で観る初めての『蝶々夫人』。そのキャストのすべてが日本人だった。オペラの世界にしだいに入り込みながらも、どこか”新派の舞台というもの”を観ているような気持ちになった(新派の舞台こそ、観た経験はないのだけれ…

2016.2.27

26日、海に出かけた。二度目の風邪で海が遠のいていた。何事も体調のご機嫌伺いが先になる毎日…軟弱な保身力がすっかり身についた気がする。 そんな私と対照的に、同世代の仲間たちはタフというしかなかった。若いころから何度も重い手術を乗り越えてきた友…

「石田(いしだ)」(『相模集』78)のこと②

11世紀の大津市に「石田殿」が存在した可能性(本中真氏の論考による)をもとに、2016年2月、実際に大津市の法明院から園城寺方面へと、長等山中腹の道を歩いてみた。もちろん、その「石田殿」比定地と、「石田(いしだ)」(『相模集』78)の地を、そのまま重…

「石田(いしだ)」(『相模集』78)のこと①

~『流布本相模集』より~ 軒の玉水知らぬまで つれづれなるに、「いみじきわざかな、石田(いしだ)のかたにも すべきわざのあるに」と おのが心々に、しづのを言ふかひなき声にあつかふも耳とまりて、 78 雨により 石田のわせも 刈りほさで くたしはてつる …

『相模集』のなかの「堅田(かただ)」と「石田(いしだ)」のこと

~『流布本相模集』より~ むかし かたらひし人、遠き国よりのぼりて おとづれざりしかば、 妻(め)かただにあり。 135 神かけて たのめしかども 東路の ことのままには あらずぞありける (『相模集全釈』) ~『異本相模集』より~ 近く住む人の、おとせざ…

2016.2.20

1泊2日の旅から帰って安心したとたん、今年二度目の風邪に見舞われる。鼻と気管支のご機嫌取りまたを最初からやり直し…。振り返れば、昨秋からこのパターンを繰り返しているような気がする。やれやれ。 それでも、昨日は暖かさに誘われて図書館に向かった。…

2016.2.17

【12日夕方~13日】 12日の午後、長等山の山道から下りると日没までに2時間もなかった。予定していた園城寺、伏見稲荷はまたいつか…。今日の最後の予定は石田の天穂日命神社となった。ただ石田の地に立ったことの自分への証明だ。 地下鉄の石田駅を出る。も…

2016.2.16

【12日-②】 堅田の水辺のごく一部を歩くうちに昼を過ぎてしまう。早朝、平塚の星空を見上げながら京都へと向かってから、もう何日も経ったような気持ちになっていた。薄青い湖面と山影を眺める。おそらく古代からそれほど大きくは変わっていない湖面の姿。…

2016.2.15

12日・13日と大津・奈良を旅した。奈良博で『伊豆山神社の歴史と美術』展を見学し、関連講座を聴くためには、この日程でなければならなかった。 出かけてみれば、空模様は悪くなかった。光さえあれば鉛色の空で十分なのだったけれど、奈良では晴れ渡る空を仰…

2016.2.6

季節には始まりと終わりに光と影が差し込む。始まりには期待と喜び。終わりには儚さと静けさ。光と影の循環が果てしなく繰り返される。人の意識だけが、その季節に差し込む光と影の感触を探り、何かに置き換えようとこころみる。その感触をとどめて共有する…

2016.2.2

20代の頃、新宿の三角ビルで開かれていた講座に通っていた時期があった。夜間の教室は勤め帰りの人が多かったと思う。この講座をきっかけに一つの集まりができた。先生を中心とする個性的な仲間たちとの交流が、その後も続いた。学校でもなく、会社でもなく…