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私の第三十四夜をつづります。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

狂ったお茶会

この国では狂ったお茶会がずうっと続いている。 三月ウサギや帽子屋やネムリネズミたちの不条理な言動が私たちをじくじくと蝕んでいった。 時間が止まった国で狂ったお茶会に呼ばれた私たちは言葉も心も病んでしまった。 このままでは私たちは腐ってゆく…死…

2018.5.31 ~五月の旅(2)~

<礼文島から利尻島へ> 北海道を旅したのは、小学校に上がってから両親と一度、そして学生時代に一度、社会人になってから二度。どれも私にとって距離・長さ・密度とも大きな旅だった。 最初の旅はたぶん八月。電車で延々と北上し、大波に揺られる青函連絡…

2018.5.28 ~五月の旅(1)~

3月初旬、家族と先島諸島を旅した。 初めて眼にする南の島の青い海色、白い砂色。 夜半に目覚める。 木立の奥から聞こえてくるキンバト(たぶん?)の幽かな声…寝息のような、溜息のような。 そして、同じようなひっそりとした波音が重なる。 見上げた空に…

怒りの病の清算。

この数年間、胸の奥にずっとモヤモヤと渦巻く怒りがあった。 その怒りの対象として、いくつかの具体例は眼に見える形で存在していた。しかし、その背後の正体…構造的なもの…が見えず、言葉としてつかむことはできなかった。 この怒りが本当に突き当たるべき…

えんえんと?

そのくちもとからながれでるよだれがひとびとのみみもとにたれさがる …これはですねいわばまさに”いってんのくもりもない”とされていることをですねはっきりともうしあげておきたい… そのくちもとからながれでるよだれがひとびとのみみもとにたれさがるえん…

2018.5.11

昨日の午後、駅の南口の公園に立ち寄った。人魚姫の像を囲み、五月の薔薇が華やいでいる。雨上がりのきらきらした空気。夕方…それも6時近い…というのに、これからもう一度、一日が始まるような光の射し方だった。 今日、夕方の街角で、というより横断歩道の…

2018.5.7

ベランダのスミレ、クリスマスローズが咲き果てた。いつのまにか、虚しい姿になった。それでも、ただ虚しいだけの私と違って、花たちはひっそり実を結んでいる。そして、限られた貧しい土のなかできちんと次の季節の準備をしているに違いなかった。 午後から…

2018.5.4

4月半ばから薬を飲み続けて、身体は少し上向きになった。ただ、よどんだ気持ちからどうにも脱出できない。 それでも、今日は海に行ってみたいと思った。それだけでも上向きになった気がした。 朝、ベランダに出た時、夏を飛び越して秋の台風の頃のような風を…

2018.5.1

昨夜も月が明るかった。雲の海に浮かぶ光の鏡体。満月となった海月。その下には木星の光の粒も光っていた。 昔の思い出・・・”月に群雲”の図柄を描くことがあった。何のためらいもなく、満月を先に描き、月の後ろに觔斗雲のような雲を描いた。すぐに、月の後…