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私の第三十四夜をつづります。

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2013.6.30

司祭者は語る。 その白くやわらかな手から「今、矢が放たれた」と。 祝祭に捧げる魔物に向かって「次々と矢は放たれた」と。 人々は手を休めずに耳を傾けている。 その労働の果てに祝祭は用意されるべきだったから。 しかし、人々は気づき始める。 その司祭…

2013.6.29

歩いていると、大げさに言えば、自分が存在すること、世界が存在することについて、果てしない堂々巡りに陥ることがよくある。 時間とは、空間とは。物質とは、生命とは。意識とは・・・。空しい尻尾をグルグルと追いかけるのだ。存りそうで無い。無さそうで…

2013.6.27

六月というのに、この風は何もかも洗い流すようだ。陽ざしは真夏になってはいない。こんな風に吹かれるとき、いつも訪れる言葉は”吹く風に湯あみして・・・”。 正しくは”吹く風に浴みすべし”であるらしいのに、私のなかではいつの間にか”吹く風に湯あみして…

2013.6.25

今日、突然、お古のカメラを譲り受けた。ズシリと重いが、カメラらしい形をしている。 今使っているカメラに比べ、どれほど望遠が撮れるものなのだろう。何だか嬉しい。さっそく海へ向かった。 途中、1週間ぶりにツバメの巣に寄ってみる。まだ卵を抱き続けて…

2013.6.23

再び梅雨の晴れ間となった22日、鎌倉の極楽寺駅から湘南海岸公園駅まで歩いた。 途中、稲村ケ崎、七里ヶ浜、腰越の海岸のそれぞれの砂を採集することになった。 鎌倉の海と浜辺の表情は、いつも見慣れている平塚海岸とはほとんど別のものだった。 切り立った…

2013.6.18

梅雨入りして、雨空の夜明けに蛙の鳴き声が響き渡るようになった。今の住まいは駅に近く、周囲に水辺は無い。どこで鳴いているのだろう。やはり雨が好きなのかと納得する。 毎年、住まいの非常階段や通路の壁で休んでいる蛾の姿にもひきつけられる。長く住ん…

8c初頭の相模国庁

六月に入って、8世紀初頭~前半の時代に戻って”夢うつつ”の時間を過ごしてきた。相模と常陸の国庁創設について、簡単な比較表を作る必要に迫られたからだ。 結局、確認事項をまとめるのがせいぜいで、新たな疑問が増えただけで終わった。それでも、これまで…

2013.6.3

梅雨の晴れ間に恵まれた昨日、東京の友人とともに、原発の無い暮らしを求める集会に参加した。 2011年9月の集会では、首都に集う自分達の訴えが、日本の空全体にまで届きそうな、そんな心の高まりがあったと思う。 2年後の集会は、新しい道筋への希望より、…