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私の第三十四夜をつづります。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ようやく8月が終わってゆく。

今日で8月が終わる。長かった8月。暑すぎた8月。今日で8月が終わる。灼熱の日々が嘘だったかのような季節が用意されるまで、もう少し? 8月28日の夕焼け 8月31日の薔薇(人魚姫の公園で) 夏が通り過ぎようとしていて、夕方にはその後ろ姿が見えたりする。見…

終わらないし、消えないさ。

朝、開けた窓から聴こえてくるのは、ジリジリとした蝉の声ではなく、秋の虫の秘かな声に代わっている。とことん暑かった夏もじきに終わってゆく。何ごともなかったように。 でも、福島も辺野古も、そんなふうには終わらないさ。虚しいけれど、声は消えないさ…

高原の蝶と花たち③

私は湿原の風景が好きだ。 なぜだろう?湿原という…ある意味で…閉じられた空間の中でこそ、解放され、その風景のなかに消えてゆけるように感じるのは? 湿原を歩んでゆくうちに、しだいに日常の時間が遠のいて、記憶の底に沈んでいた世界…私より先に、あらか…

高原の蝶と花たち②

1泊した翌日は高峰高原~池の平湿原に向かった。 日本海へと抜けていった台風の余波だろうか、午後には雨が降りはじめるという。 それでも、雲間から洩れる陽ざしを喜ぶように、ひらひらと蝶が飛びまわる。少し標高を増して『涼しくなったかな?』と思うと、…

高原の蝶と花たち①

8月半ば、家族と信州の高原に向かった。 短い旅のなかで撮りためた蝶や花たち。昼間の高原は憧れの冷気からはほど遠かったなぁ…と思い返している。それでも、高原に咲くハクサンフウロたちの下葉は赤くなりはじめていて、季節は確かに秋へと移っているようだ…

所蔵品たちの境遇。

地方財政の厳しい現状のなかで、美術館・博物館の学芸員さんたちは理想と現実の gap に悩み、葛藤の日々を送っていることだろうな…と、これまでも感じてはいた。 しかし今日、一連の報道記事(毎日新聞:【美術品を「粗大ゴミ扱い」大阪府が地下駐車場で105…

メモ:七ノ域遺跡第3地点

平塚市博物館夏季特別展を観て刺激を受け、「白釉緑彩埦」が出土した”七ノ域遺跡第3地点”についておさらいしてみた。(発掘調査報告〔『七ノ域-第3・5地点-』2009年 平塚市教育委員会〕をもとに、次の通り、簡略なメモをまとめた。) ~七ノ域遺跡第3地点…

メモ(個人的イメージmap):七ノ域遺跡と周辺遺跡の大型掘立柱建物

【七ノ域遺跡とその周辺遺跡について】 七ノ域遺跡は、相模国府域の北辺中央部に位置する。その主な出土資料として、「石」墨書土器〈第1地点〉、「安宗太田部万呂▢伏」墨書土器・鉄製錠前(長さ19.4㎝の鍵)〈第2地点〉、白釉緑彩埦・「木」墨書土器〈第3地…

”「カラフルな考古資料たち」を楽しむ“

5日、平塚市博物館の夏季特別展を見学し、展示解説を聴いた。 で、こうした解説を聴くのは、たいていは大人たちなのだ…しかも、私のような”高齢者”が多かったりする…。今回の特別展のタイトルに冠された「茶色ばっかりじゃないんだぞ!」の言葉が、夏休みの…

砂丘上の古墳群と国府域

≪map:相模国府域周辺の古墳・古塚・周溝墓≫ ● 古墳・古塚・周溝墓(出典:『平塚市史 11 上 別編考古(1)』1999年 平塚市博物館市史編さん担当、ほか) _____________________________________ 1997年、平塚市博物館…

墨書・刻書土器から見る”相模国府と大住郡の活動域”

≪map:墨書・刻書土器から見る”相模国府と大住郡の活動域”≫〔左クリックで少し拡大されます。以下同様〕 〔註〕図中で破線 ----- ・点線 …… で示したルートは、あくまでも”個人的な妄想”によるものです。(「古代東海道」の西延長ルートは、構之内遺跡第3地…