2023-08-25 終わらないし、消えないさ。 日記 朝、開けた窓から聴こえてくるのは、ジリジリとした蝉の声ではなく、秋の虫の秘かな声に代わっている。とことん暑かった夏もじきに終わってゆく。何ごともなかったように。 でも、福島も辺野古も、そんなふうには終わらないさ。虚しいけれど、声は消えないさ。虚しくても、声は消えないさ。声をあげ続ける人を圧し潰すことはできないさ。終わらないし、消えないさ。 『朝日新聞』2023年8月25日朝刊1面から