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私の第三十四夜をつづります。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

”別世界”の海。

この3週間ほど、”自主隔離”に近い生活が続いていた。 日常の時間がよどんでくる。清らかな空気を胸いっぱいに吸い込みたい。 家族から、海の近くで桜が咲き始めていると聞き、それならばと海へ向かった。 海への道の途中、店先に植えられたローズマリーの花…

赤木俊夫さんの言葉。

今朝、朝食前に駅に向かう。『週刊文春』を買うためだ。たぶん、私にとって生まれて初めてのことだと思う。 グラビア頁を開く。 2018年3月7日のノートの写真だった。赤木俊夫さんが、自ら人生を閉じる前に、他者に向けて訴えた言葉がそこに在った。まさに”魂…

出歩かない間に。

家や街で。 出歩かない間に、図書館が休館になっていたりする。出歩かない間に、在ったはずの家が消えていたり、松林の並びに自動販売機がピカピカと埋め込まれていたりする。 気がついていたことは、ベランダに射しこむ光が明るくなったこと、白いふわふわ…

アンダーコントロール

3月12日。今日、友人から届いたメールには、『mi・ra・i・e つなごう・未来へ 出版で働くものだからこそ、できること』(No.38 2020年3月10日)が添付されていた。 「あれから9年、アンダーコントロールの現実」と題された今号は、7名の方が執筆している。9…

再びの草津④ ~白根神社と光泉寺で~

草津での二日目、宿から”西の河原”に出かける途中、白根神社と光泉寺に立ち寄った。昨年、初めて草津を訪れた際には、『(一人旅なら)寄ってみたいなぁ…』と見上げた場所だった。 二日目の朝は気温が低く、宿の周辺も靄がたちこめていた。外に出ると、眼鏡…

2020年3月10日に。

明日は3月11日…あの東日本大震災から9年の時間が積み重なったのだ。また、今日眼にしたツイートで、シリア内戦も9年に及ぶと知った。 その重過ぎる9年間の現実について、何もかかわらない自分がいる。 先日、突然、自分が緩慢な大きな動きで揺り動かされてい…

再びの草津③ ~カラマツ林や”西の河原”で~

足跡は途中で分かれて…? 宿のまわりにはカラマツ林が広がっていた。二日目、宿からスタートする”午後の自然散策”に参加し、カラマツ林に向かった。長靴に履きかえ、ガイドさんたちと一緒に雪道を歩く(ほとんど小学生の気分だ)。 残雪がまぶしい林のなかで…

再びの草津② ~本白根山と東麓の林~

3月1日午後の本白根山: 草津温泉が本白根山の東麓に位置することを初めて実感した風景だった。 白銀の気高い山容…その山体の内部から麓の町へと、豊かな熱水が滔々と流れ下ってくるイメージは、直ぐには湧いてこないのだけれど。 3月3日朝の本白根山 3月2…

再びの草津① ~残雪の林のなかで~

大谷池の雪 昨年の11月末、初めて草津の湯に浸かった。わずか1泊ではあったけれど、その酸性度の強い湯は、私の持病(喘息とセットで長々と付き合ってきた慢性的な皮膚の炎症)に、かなりの…驚くほどの?…良い効果をもたらした。 年が明け、ふと目にした新聞…

2月29日に。

夕方のTVから聞こえてきたキャスターの言葉。TVから流れてきた言葉として、私が初めて聞くものだった。 「国民は国家の奴隷ではないので…」 ”奴隷”の言葉に一瞬、身構えた。これから始まる首相会見を見据え、キャスターの覚悟を刻むような、捨て身の言葉とし…