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私の第三十四夜をつづります。

2018-01-01から1年間の記事一覧

2018.12.27

2018年がもう数日で終わってしまう。 何とか無事に一年を過ごすことができた…何もなし得たことは無いけれど、ホッとするような気持ちがある。 昨日、空のペットボトルを持って海に出かけた。 浜辺では、大勢の子ども達がサッカー(たぶん?)の練習をしたり、…

マリア・カラスの歌声、そして満月。

22日夜、思い立って辻堂駅に向かった。 『私は、マリア・カラス』という映画を観るため…とはいえ、夜になって映画を観るために出かけるのは初めてのこと。しかも、平塚に生まれ育った人生のなかで初めて降りることになる辻堂駅。 辻堂駅の北側はスマートな都…

かつての私が出逢った本

十二月。 誰もが”来し方”をぼんやりと振り返る季節…そんな季節に私は生まれたし、今や私の人生年齢に見合った”締めくくりの季節”。 郷愁やら感傷やらメランコリやらの水溜りが、ふり返る道筋のあちらこちらに見え隠れする季節。 12月。 現実的に片づけなくて…

2018.12.21

12月20日、去年の暮れと同じように、友人たちと逢うために上京した。 晩秋から冬にかけての東京の町は、人混みが苦手な私にも魅力的だ。 町のなかに季節の美しさ、時間をさかのぼるなつかしさを感じることがあるから。 昨年は、友人たちと食事をしたあとに、…

2018.12.20

このところ、夜半や朝方、あるいは日中にいっとき雨が降る音がした。 夕方になって外に出ると、道路が冷たく湿って光っていたりする。 確かに、雨が通り過ぎているのだった。 昨夕、いつものように信号待ちで空を見上げると、なつかしい形の月が昇っていた。…

10万人という数

今年中に?と思っていた10万人の請願署名。 今日の夕刻、次のような知らせが入った。 辺野古の海を見守る人々。10万人もの人々。きっともっと多くの人がいる。 ________________________ 辺野古埋め立て中断求める米政府への署名が1…

能登の海と陸③

平塚の海は何も無い海。海そのものだ。 私が見た能登の海にも、海そのものが残っていた。 何も無い海…自然のままの海岸線に、さまざまな開発がプランされ、人工的な改変が行われ続ける。 後戻りできない改変…海は、なす術が無い。 今も、沖縄の辺野古の海に…

能登の海と陸②

初めての能登の地では、黒い瓦屋根と黒い板壁の家が多く目についた。 私の子どもの頃のトタン屋根の家も、コールタール塗りの板壁だった。しかし、その記憶は、能登の建物のような黒々と繊細な印象とはまったく別のものだ。 そもそも時代が大きく違うのだけ…

「全力で埋め立てる」

14日、共同通信社配信の次の記事を眼にした。 ______________________________________________ 「 全力で埋め立て進めると官房長官」 2018/12/14 17:19 12/14 18:14 updated ©一般社団法人共同通信社 菅義偉…

能登の海と陸①

今年に入ってから、家族との旅が続く。 意識の流れのように景色が流れてゆく旅。 ”私の旅”とは言えないけれど、流れに任せ、たゆたうような旅が続く。 能登半島の空はめまぐるしく移り変わった。 鉛色の空から小さな霰。 わずかに顔を覗かせた青空から温かな…

2018.12.7

中途半端な形で秋をひきずっている。 いや、秋でよいのだろうか? もう12月というのに。 夕方、図書館に本を…また読破できずに挫折した本…を返しにいった。 博物館近くのイチョウはまだ秋の姿だった。 秋をひきずっている12月。 師走の夕暮れの街が寂しくな…

おきなわ(2)‐②

11月29日以降、「辺野古埋め立て用土砂の搬入」についての報道で、やはり動揺したのだろうか。 今朝になって気がつく。 「おきなわ(2)」の続きとして、”辺野古の陸”の記録をまとめることを忘れ、12月1日には新聞報道を受けての「おきなわ(3)」へと進ん…

おきなわ(5)

12月14日という日がやってくる。 「予定通り、辺野古の海に土砂が投入された」…これまでの自分なら、そうした報道の現実に負けてしまうのだろうと思う。 これまでも、”圧倒的な現実に飲み込まれる不安、虚しさ、不甲斐無さ”を味わった。 でも、今回ははっき…

おきなわ(4)

今朝、「辺野古に土砂 年内にも」という新聞報道を眼にした。 そして現実に、辺野古埋め立て用土砂の搬出作業が始まったことをネット上で知った。 確かに沖縄は遠い。辺野古の海は遠い。本土の人々にとっては遠い。 遠い沖縄で進行している出来事は遠い。名…

おきなわ(3)

本当に辺野古の海に土砂を投入してしまうのか? 本当に?本当に? 沖縄から帰ってから、ほどなくして配信された記事。 そのあまりに荒んだ政治の常態化。 対話の握手を交わす素振りを見せながら、相手のその手を土足で力任せに踏みつける。 そういう手法を繰…

おきなわ(2)‐①

23日はまず、普天間基地を嘉数台(かかずだい)公園から、また嘉手納基地を”道の駅「かでな」”から見学した。 そして、最初の宿泊地となった読谷村波平地区では、23日に”チビチリガマ”、24日早朝に”シムクガマ”を訪ねた。同じ地区にありながら、人々の生死が…

おきなわ(1)

今年の3月、初めて沖縄を旅した。宮古・八重山列島を巡る旅だった。 その時は、現在の沖縄の美しい海の色を心に焼き付けた。 今回、友人に誘われ、沖縄本島を訪ねた。 三日間の短い旅のなかで、過去の、そして眼の前の沖縄について、いろいろな引っかかりが…

2018.11.22

今日の夕方、街角で東の空に月が顔を出しているのに気がついた。 赤みを帯びた大きな月…雲の流れが速く、その形の全ては分からない。余計に惹きつけられる。 先ほど、どうやら今夜の月は特別な?月らしいと知った。 (京都新聞の11月21日の記事”藤原道長が「…

写真の落穂拾い(三葉)

上田の旅の帰り道、小海線に乗った。 車窓の景色を眺め、その景色のなかでさまよう時間。 昔の記憶を反芻して過ごす時間。 しだいに陽が傾いてゆく時間。 野辺山や清里で、ほんの少しの停車時間があった。 ホームに下りた。そして、駅の標高を示す標柱を携帯…

塩田平の寺々(2)

13日朝、宿に荷物を預け、友人たちと近くのお寺を巡った。 前日、荷物を担いだまま歩き回ったせいか、足の筋肉には疼きがあった(空身で歩けるありがたさ…)。 湯川の小さな流れに沿ってゆるやかな坂を上り、北向観音、安楽寺、常楽寺と、谷合いの狭小な空間…

塩田平の寺々(1)

12日・13日と、短い旅の合間を縫うように、塩田平(上田市)の寺々に立ち寄った。 12日は前山寺(ぜんさんじ)の前を過ぎて中禅寺(上田市前山)へ。 13日は、別所温泉の北向観音、安楽寺、常楽寺を回った。 立ち寄ることができても、本当に限られた時間しか…

2018.11.15

12日、友人たちと別所温泉で一泊するために上田に向かった。 初めての北陸新幹線…その早さに驚く(軽井沢までも、あっという間だった)。 再会した友人たちと訪れた上田城跡や別所温泉で眼にした紅葉、そして黄葉。 信州の晩秋の色彩は祝祭のように華やかだ…

「伊豆の平安仏」展

3日、早起きして下田に出かけた。 熱海・伊豆山神社や伊豆高原まで出かけることはあっても、下田まで足を伸ばすことはない。おそらく三十数年ぶりの伊豆急下田駅に着くと、寝姿山が目の前にあらわれた(そのような特徴的な山があったことさえ忘れていた…その…

2018.11.2

11月になった。しかし、駅近くのイチョウ並木の黄葉が進まない。1ヶ月ほど前に上陸した台風による塩害なのだろうか、木々の南西側の葉は、ほとんど茶色に枯れているように見える。 日に日に黄色から黄金色へと色を変え、やがてすっかり散り終わって裸の枝々…

コメントをいただきありがとうございます。

11月2日時点で気がつき、「最新のコメント」欄から拝読したところです。お礼が遅くなり、大変失礼いたしました。 私は実のところ、歴史全般についての基礎的な知識を持ち合わせないまま、現在に至っています。 ただ、40代後半になって初めて考古学に関心を持…

再び出会う

29日、東京に出かけた。 学生時代の友人たちと3年ぶりに逢い、2時間ほどを過ごした。 3年の間、それぞれに年を取り、さまざまなことを経たとしても、みな、そうは変わらない。 そうは変わらずに、再び出会い、短い時間をともにする…それだけで充分に嬉しい。…

2018.10.23

10月もあっというまに終わってゆく。 一昨日、横浜からの帰り道で見上げた空には十三夜の月があった。 さまざまな場所からさまざまな人が眺める…その白さ、その光。 地球から注がれる私たちの眼差しを受けとめ、あまねく光り輝き返す月は特別に近しい星だ。 …

2018.10.21

21日朝、横浜に出かける前に、近くの店に買い物に行った。 信号を待ちながら見上げた空、街角の空気…どこかに冬が潜んでいるような気配があった。 安曇野の友人のメールにも、今朝は4℃まで冷え込んだ、と書かれていた(北アルプスの麓の朝はすでに震える寒さ…

『ルバイヤット』

私の小さな住所録の見返しには、伊東静雄の詩集『夏花』から書き写した詩文がメモされている。 (新しい住所録に換えると、同じようにその詩文を書き写してきた。) __________________________________________…

オスプレイの飛行

10月12日16時22分、家族が平塚海岸から撮影。 東の空を飛行する米海兵隊のオスプレイ2機。 平塚で私たちが見上げる空を、オスプレイというものが飛ぶようになった・・・。 〔神奈川県HPより〕_______________________________…