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私の第三十四夜をつづります。

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2014.2.28

3月を迎えると心落ち着かなくなる…そんな時期があった。 自分が一歩踏み出すことの不安。親しんだ人との別れのおそれ。 しだいに、そうした苦しみも遠いものになっていった。 ただ、2011年から、3月は違った意味をもつようになった。 今日の海は波が荒い。 …

2014.2.25

花の名前を書き間違えた恥ずかしさが消えたわけではないけれど、昨夜、身近な人の話を聞いて少しホッとした。 「そういえば、昔、オオバンのことをクロガモって書いたことがあって、あとで違うことがわかって…」と、自分の失敗談を話して笑ってくれた。 今日…

相模集-由無言18 「ただ白銀を葺けるなりけり」について

277 あづまやの 軒のたるひを 見わたせば ただ白銀を 葺けるなりけり <走湯権現奉納百首 はての冬> まだ、相模集のこの歌に迷っている。 先に記した西山秀人氏の論考(「『枕草子』の新しさ-後拾遺時代和歌との接点-」)について書き足りないことがあった…

2014 .2.24

思い出せば、恥じ入ることがさまざまある。過去に戻って、その時の自分の言動を”削除”できれば…そんな重いものもある。頭をかかえて遠吠えをあげそうになる恥ずかしい思い出もある。 だが、少しずつ自分を省みる時間も生まれ、恥ずべきことをおかす機会その…

2014 .2.22

西の空に、今日も富士山の姿が無い。風はきりきりと冷たい。 それなのに、2月最後の土曜日、光る波間に点々と黒い人影があった。 足もとには、波打ち際に向かって続く鳥の足跡。 カラスほどの大きさ? やや内また気味?に歩いている。 波消しブロックを見や…

相模集-由無言17 『枕草子』の雪景色ではなく・・・

277 あづまやの 軒のたるひを 見わたせば ただ白銀を 葺けるなりけり <走湯権現奉納百首 はての冬> 先日、相模のこの歌が、かの『枕草子』の「十二月二十四日…」で始まる段に見られる雪景色の表現と酷似する…との指摘のある論考(「『枕草子』の新しさ-後…

2014.2.21

昨日も図書館に出かけた。相模の歌の世界に久しぶりにさまよい込むのは嬉しい。 帰り道、夕方の薄い灰色の光のなかで、駅前の一本の河津桜(大変恥ずかしいことに、先に「コケモモ」と書いていた。二日後にこの恐ろしい誤りに気がつく。最近、こうしたことが…

2014.2.18

昨日の午後は、真っ白な富士山を見たくなって外に出た。 海に向かいながら西の空を見ると、一面に曇っている。 浜に出る。砂丘の海側の崖は雪の帯になっている。 富士山は隠れていたけれど、波打ち際にはフジツボ)がたくさん流れ着いていた。紫がかった濃い…

相模集-由無言16 相模国の雪景色

『相模集全釈』から引用させていただく。 277 あづまやの 軒のたるひを 見わたせば ただ白銀を 葺けるなりけり <走湯権現奉納百首 はての冬> 夜半から雪が降り続けて、そのまま明けた朝の実景だろうか。 この歌では、相模が、都から遠く離れた東国の雪景色…

2014.2.16

昨日の午後、古い山靴をはいて雪道に出た。 駅ビルの大きな南窓から雪の街路を眺める。 白い舞台には時間の止まった人魚像。 その”湖”のほとりに向かう”二人の狩人”の足跡。 ”ブリューゲルの木立”の先の海空には白銀の砦がそびえている。 見慣れたいつもの街…

2014.2.15

2月9日の雪 2月15日の雪 先週末に比べ、今朝のベランダの雪は、かまぼこのように厚く積もっていた。下層には水分がたまって凍り、二層になっている。 昨日、2月生まれの安曇野の友人は、日に何度も雪かきをしている、と書いていた。「せめて楽しく雪かきしよ…

2014.2.14

12日、伊豆高原の池という地区で、サザンカの花びらが雪の上に落ちていたという。 14日にふさわしく、ちょっとハート形。 明日、私も雪のなかのサザンカの花を探しに行こう。 (チョコレートのお礼にもらった写真から)

2014.2.13

音のゆくえ 意味があり 意味をもたない ときに美しく ときに愚かしく 心があらわれ 心がかくれ 重く 軽く 熱く 冷たく 真実になり 嘘になり やさしかったり むごかったり あなたは 「言葉」そのもの 「言葉」は あなたそのもの 音のゆくえに あなたが造形さ…

大住郡関連墨書土器

これまで、平塚市域からは、相模国府域を中心として「大住」・「住」・「郡厨」・「大住厨」・「大厨」など、〝大住郡″の関与を示す墨書土器が20点以上出土している(2001年時点)。 一方、相模国を構成する他の郡からは、郡の関与を示す墨書土器として、「…

2014.2.10 (2)

太陽を背に波打ち際を歩いた。 大雪のあとでも寒くはない。 波に濡れた砂は、なぜか足が埋もれそうなほどふかふかしていた。 海のそばにいると、波の音を聴いていると、生きていると感じる。 砂浜の奥には雪だるまのようなシルエット。 近づくと、それはやは…

2014.2.10 (1)

雪を追いかけながら海へ。 国道の信号を渡って砂丘の高みへ。 海から光が生まれて海面になったような。 海が光を湛えて広がる…神話的な海。 2月10日の海 Ⅰ 2月10日の海 Ⅱ 2月10日の海 Ⅲ 2月10日の海 Ⅳ

2014.2.9

雪が積もったら、松林の写真を撮りたいと思っていた。生まれ育った家の近くの松林だ。 9日の朝、早起きしなかったことが予定をくるわせた。ベランダの雪もすでに融けかかっている。松林に寄ることをあきらめて外に出た。今までの大雪に比べ、水分が多いため…

2014.2.5

気温は初夏から真冬へ。 昨日の夕方、街からの帰り道で、不意に雪が舞い始めた。鉛色の空から次々に舞い降りてくる。ふわふわした雪。地上に静けさを運んでくるようだ。積もるだろうか…心が浮き立った。一面の雪景色を見たのはずいぶん昔になってしまったか…

山王A遺跡第9地点の「厨」墨書土器

山王A遺跡第9地点の報告書で、8c4/4~9c前半頃の大型掘立柱建物(布掘り、6間以上×2間以上)から、「厨」墨書土器が出土していることを知った。 これまで相模国府域では、8c前半~9c前半にかけての「大住厨」「大厨」「郡厨」「国厨」「厨」の…

2014.2.3

外に出ると、初夏のような陽ざしだった。 じきに頭も足も鉛のように重たくなった。体温調節が追いつかなくて、のぼせてしまう。 菜の花が咲き始めた水辺の楽校に着く。 マフラーを取り、厚手のセーターを脱ぎ、腕まくりをして歩く。 花の無い広々とした畑か…