enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2014.2.28

 3月を迎えると心落ち着かなくなる…そんな時期があった。
 自分が一歩踏み出すことの不安。親しんだ人との別れのおそれ。
 しだいに、そうした苦しみも遠いものになっていった。
 ただ、2011年から、3月は違った意味をもつようになった。
 
 
 今日の海は波が荒い。
 ゴーゴーという響きが耳をふさぐほどだ。風はほとんど無いというのに。
 青みがかったヒトデ、黄色のヒトデが、そこかしこに打ち上げられている。
 ヤツシロガイの破片を二つ拾う。大きさは5~6㎝ほど。同じ個体ではなさそうだった。
 波打ち際に作られた砂山に、貝の破片を並べてみる。
 さっきまで浜辺にいた人が作った砂山だ。
 ほんの少し先まで歩いてから折り返した。
 同じ場所に戻ると、さっきの砂山も貝も、魔法のように消えていた。
 小さな波でさえ、これほどの力を隠し持っている。
 明日から始まる3月は、海とともにある特別な月だ。
 
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浜辺の星形
 
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浜辺の太陽形
 
イメージ 3
砂山とヤツシロガイ