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私の第三十四夜をつづります。

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

“筥根山”と“西富”

今回、湯坂路を歩き、箱根権現に改めて興味をもった。 そして、箱根権現や走湯権現の縁起に、大磯町の高麗権現(高来神社)が係っていることを知った。 歌人相模の走湯権現参詣ルートを探すなかで、これらの三つの聖地をつなぐ道(線)が、自然と浮かびあが…

2014.11.28

肌寒い季節に夕方の海で時間を過ごす人は、ほとんどが散歩したり…犬を連れていたり、日没の景色を見ていたり…、浜辺に並んですわったり…黙っていたり、おしゃべりしたり…している。 昨日の夕方の海辺で過ごしていたのも、そんな人たちだった。夕日を背にして…

2014.11.27

毎年、11月25日を迎えると一瞬ではあるけれど、『…生きていれば何歳になるだろう…』と三島由紀夫を思い出す。たぶん、その年齢となった三島由紀夫は考えられない…ということを確認するために。 人生にはそんな終わり方もあるものなのだ、といつも思う。あの…

宝城坊本堂見学会

22日朝、伊勢原市の日向薬師・宝城坊本堂を見学した。2011年から始まった解体修理工事も完成まであと2年となり、全工程の3分の1を残す段階に入っていた。私にとって、2011年・2012年の見学を経て、久しぶりの見学会だった。 現場の素屋根の下に入ってまず驚…

平安時代の箱根路(筥荷途)とは?

この秋、「湯坂路」を歩いたことで、平安時代の“箱根路”(筥荷途)の在り方に関心を持った。そこで、『新編国歌大観』を開き、平安時代の“箱根路”(筥荷途)を詠んだ歌があるだろうかと探してみた。 限られた時間の中では“箱根路”(筥荷途)そのものを詠んだ…

「湯坂路」(3)

精進池でバスを降り、「湯坂路 (鎌倉古道)」入口を9時過ぎにスタートして、前半は木の葉の色づき、道端の花や蝶、梢の鳥の声に気を取られながら歩いた。後半の長い下り坂は、新しい石畳に足をもたつかせながら歩いた。 ようやく湯本側の「湯坂山登山道入口」…

「湯坂路」(2)

今回、紅葉の季節の晴れた日を選んで「湯坂路」に向かった。尾根歩きを楽しみつつ、一つ疑問に感じたことがあった。それは“石畳”についてだった。 鷹巣山を越えてから、その石畳の道が始まったと思う。石畳の縁の肩線が残り、しっかりと組まれて苔むしたよ…

「湯坂路」(1)

14日、箱根の「湯坂路」を歩いた。小田原駅でバスに乗り、六道地蔵(精進池)でバスを降り、湯坂路入口まで戻り、そこから鷹巣山~浅間山を経て、湯本へと下りる行程だ。 この行程は、『神奈川の古代道』(藤沢市教育委員会 博物館建設準備担当 1997年)で、…

2014.11.15

14日、早起きして箱根に向かった。ずっと、秋の湯坂路を歩いてみたいと思っていた。その念願の朝はずいぶんと冷え込んでいた。それでも、11月の日光ほどではないはず…と薄着で出かけてしまった。 精進池でバスを降りると、すぐ陽なたを探し、身体を温める。…

「夕されば 尾花おしなみ 吹く風に 玉ぬき乱る 野辺の白露」(3)

~「三宮相模君」の歌に何を読みとるか~ 左勝 三宮相模君 ゆふされば をばなおしなみ ふくかぜに たまぬきみだる のべのしらつゆ 右 皇后宮少進兼昌 いなづまの ひかりにまがふ ゆふつゆを ひとるたまとも 思ひけるかな 三宮相模君は、「雲居寺結縁経後宴歌…

「夕されば 尾花おしなみ 吹く風に 玉ぬき乱る 野辺の白露」(2)

~「雲居寺結縁経後宴歌合」の概略と三宮相模君の歌~ 永久4年(1116)年8月、主催:瞻西上人、判者:藤原基俊、歌人26名 一番 風 二番 萩 三番 四番 苅萱 五番 露 左 勝 皇后宮摂津君 大進君 勝 上人 勝 散位道経 勝 三宮相模君 右 基俊 勝 左近中将師時 散…

「夕されば 尾花おしなみ 吹く風に 玉ぬき乱る 野辺の白露」(1)

~12世紀初頭の「三宮相模君」~ 11世紀初頭、歌人相模が夫の大江公資とともに相模国府に下向した。その100年後の12世紀は、相模国府という一つの歴史舞台の幕引きが始まった時代、相模国府が平塚から大磯へと遷移した時代にあたる。 12世紀初頭、永久4年(11…

2014.11.7

昨日、東京の友人と一年ぶりに逢った。美しくて美味しい食事も久しぶりだった。しかも、いつもの頭痛も出てきそうになかった。日が暮れるまで、時間も残っている。こんな機会はそうない…友人に地下鉄の駅を教えてもらって、「チューリヒ美術館展」へと向かっ…

2014 .11.5

一週間経って、まだ風邪が抜けないけれど、なぜか外に出たほうが具合がいい。関心が外界に向いて、自分の身体から離れるから…だろうか。 4日、まだあたたかい陽ざしが残るうちに、と海に出かけた。何となく夕焼けを見ることができそうに思った。 浜ではハマ…

2014.11.4

今年の秋の黄葉を知らされたのは、まずカツラの木の葉からだった。雨が降った日、そばを通り過ぎる時、なつかしい甘い香りにひきとめられた。落ち葉を何枚も拾って、その香りを確かめる。 (もしカツラの樹液から美味しいシロップが作れたなら、ホットケーキ…

”巡礼みち”を歩く-飯泉そして多古-

2日朝、勝福寺(飯泉観音、弓削寺)の十一面観音像を拝するため、小田原に出かけた。 平安時代の十一面観音像を眼にし、また、”巡礼みち”(巡礼街道)の一部を歩くことができる貴重な機会だ。 (この”巡礼みち”は、明治20年測量の地図で見ると、国府津三ツ俣…