2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧
『9条入門』の表紙カバーに1枚の写真が使われている。 そのキャプションには、 「1946年(昭和21年)11月3日、新憲法公布記念の祝賀大会に集まった都民に帽子を振ってこたえる昭和天皇(朝日新聞社)」とある。 その白黒写真の中央には、当時45歳の昭和天皇…
「 戦争は世界を破壊する。 戦争は権力を再分配する。 戦争は半永久的に社会を変え、制度を変える。 戦争は生き残った者たちの意識を深く、長く変える ジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』 」 『9条入門』(加藤典洋 2019年 創元社)のエピグラフを読んだあ…
昨日は五月らしい光と風に誘われて、薔薇めぐりをした。 パイロット工場の垣根に、総合公園の薔薇園に、今年も惜しげなく咲いていた。 妖しく香るパパメイアン、あでやかなマリアカラス。 それぞれの美しさをもてあますようにも見える重い花冠。 風に揺れる…
「春 てふてふが一匹 韃靼海峡を渡つて行つた。」 安西冬衛の一行詩…子どもの頃、国語の教科書で”習った”。 何を”習った”のかは忘れてしまったけれど、「てふてふ」と「韃靼海峡」の文字の形とその音感、広い海の上をひらひらと飛んでゆく蝶のイメージは、強…
今回の八重山の旅を通して、島々の自然ののどかさ、風土の明るさを感じ続けた。いっときだけの観光客として、その貴重な自然とゆるやかな時間を味わったからこそ、琉球諸島の歴史には、私たちが知らない(知ろうとしない)重い時間の流れのあることを忘れては…
まだ春なのか、初夏なのか…昨日、初夏の空気に切り替わったように感じた。 空気のどこかに冷ややかさが残っているのに、夏の光の粒が散りばめられている感覚。 駅前の人魚姫の公園の薔薇があんなにつやつやと輝いてみえる…初夏の色彩?…4日はそんな日だった…
つい最近まで、新元号の典拠を巡り、『万葉集』…730(天平2)年、大宰帥・大伴旅人によって書かれた序文…が話題になっていた。それをきっかけに、その序文のなかで「庭舞新蝶」と、わずかに「蝶」の語が記されていることを知った。 奈良時代の大宰府で早春の…
昨夏の旅で、初めて”バーダー”という言葉を知った。 さらに、”ライフリスト”というものがあるらしいことも知った。 初めて知る世界だった。 その世界を少しだけ語ってくれた人の雰囲気に、林や空や風やさえずりや羽ばたきのようなものも感じた。 そして、”バ…
カンムリワシ…石垣市の”市の鳥”ということは前回の旅で知った。 今回、西表島で空高く旋回する姿を、石垣市内ではミミズを捕食する姿を目にした。 目の前でカンムリワシを見て意外に感じた。その名前から想像していた大きさ、近づきがたさはなかったから。む…
八重山の旅で、出会えれば嬉しいなぁ…と思っていたアカショウビン。 初めは西表島で偶然に、次は野鳥ガイドさんの案内で石垣市内を廻り、その姿を何回も目にすることができた。憧れていたものを実際に目にしたことの興奮。 『あぁ、あれがアカショウビン?!…