「 戦争は世界を破壊する。
戦争は権力を再分配する。
戦争は半永久的に社会を変え、制度を変える。
戦争は生き残った者たちの意識を深く、長く変える
ジョン・ダワー『敗北を抱きしめて』 」
35歳の国会議員が発した空虚な言葉を知ったのは。
「 戦争しないと どうしようもなくないですか 」
何よりも驚く…その報道で映し出された国会議員の眼が、言葉以上に空虚だったことに。
空虚であり、空虚に据わっている眼…それが恐ろしかった。
72年が経過するなかで、空虚な眼が戦争という手段を夢見るようになっている。
彼のような空虚な眼が、再び、世界の破壊を夢見ている。
もう、誰も、敗北を抱きしめてなどいない2019年5月。
被害者でも加害者でもないような空虚な眼で、戦争を夢見ている2019年5月。
2019年5月14日の雨上がりの野薔薇