enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2019.6.26

足を痛めてから2週間が経つけれど、治ってゆく気配がない。 歩く距離がごくごく限られる毎日。 情けないほど、どこにも行けない毎日。 治療院への道すがら、足を引き摺りながら、駅前の小さな公園に立ち寄る。 人魚姫を囲んで、あれほど華やかな色彩を輝かせ…

2019.6.24

夏至も過ぎて、一年の半分が終わったことを思う。あっという間に失われた時間…うろうろと過ごしてしまった自分への、お決まりの不全感が増す季節だ。 昨日の夕方、治療中の右足をかばいつつ、街に出た。やれやれ…1ヶ月前は旅に出て、リュックを背負い、カメ…

”牀前看月光”

旅のあと、心身ともに愚図ついている。 海にも、図書館にも、足の痛みがひどくて出かけられない。 で、しかたなく体を休めていると、心がどんよりとしてくる。 そういえば、このところ、街の空に月の姿を探すゆとりもない。 あぁ、外を自由に歩き回りたい…。…

初夏の山野④沼と林

梅雨空の日々が、少しずつ、初夏の旅の印象を薄れさせてゆく。 今回の旅で楽しみにしていたアカショウビン…結局、その姿を見ることはなかった。それでも、十二湖からの帰り道で、その声を聴いた。行く手に白い空気がたちこめる、微細な雨のなかだった。林道…

初夏の山野③河辺三内・岩谷山

初めて秋田を訪れて、緑と水の豊かさを感じ続けた。『いいところだなぁ…』と思った。 水田地帯の鮮やかな緑、それを囲む山々の深い緑、新緑の合い間を蛇行して見え隠れする清らかな川。とにかく自然の分量が大きい…と思った。 旅の最後の日の朝、河辺三内の…

初夏の山野②八幡平・鳥海山麓

八幡平も鳥海山も、ずっと名前だけを知る山だった。短い旅を通して、そうした山々が少し見知った場所として思い出せるようになるのは嬉しい。 八幡平にまだ雪が残っていることは聞いていた。そして、それは予想以上に深く残っていた。 底の磨り減った私のド…

2019.6.10

梅雨らしく、一日じゅう雨降りとなった日曜日、旅の写真のまとめを後回しにして、平塚市美術館に向かった。 先日、兄から電話をもらった。私から掛けなおした電話で、兄は「たいした用じゃなかったんだ。いや、さっき見てきた美術館の絵がなかなか良かったも…

いつもコメントをありがとうございます。

「enonaiehon」へのコメントをいつもありがたく拝読しています。 今回も「兵戈無用」の言葉を教えていただいたことで、憲法前文、憲法9条の”戦争放棄”、”戦力及び交戦権の否認”という在り方について、自分がどう受けとめてきたのか、再びふり返る…

初夏の山野①鞍掛山

5月末、家族が参加する東北旅行に誘われ、初夏の緑のなかを歩いて廻った。 若い頃に仕事で訪れた山形県、友人たちと縄文遺跡を巡った青森県、また考古学の仲間や大震災後にボランティアグループとともに向かった宮城県…いずれも短い滞在で、その地域の自然や…

秋田城出土の緑釉陶器

5月の末の慌しい旅のなかで、史跡秋田城跡と秋田城跡歴史資料館を訪ねた。 かつて考古学のサークルで活動していた頃、秋田城の”古代水洗トイレ跡”についての報道があった。その遺構の特殊さ(?)は印象に残っていたものの、秋田城跡まで出かけ、その復元建…