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私の第三十四夜をつづります。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

扇ガ谷ら雪ノ下へ

27日、鎌倉に出かけた。 目的地は扇ガ谷一丁目の「鎌倉歴史文化交流館」、そして雪ノ下四丁目の「勝長寿院旧蹟」だ。 初めて訪ねる文化交流館は、やぐらを残す崖を背にして、春の静かな陽射しにぬくもっていた。いつもながら、鎌倉は駅からわずかに離れるだ…

戦前の百済観音像の写真

24日午後、金沢文庫の講座を聴きに出かけた。肩の力が抜けるような春の陽気だった。駅から文庫に向かう坂道も親しいものになってきて嬉しかった。 その日の講座は”堂内荘厳”というテーマだった。”荘厳”は”しょうごん”と読むのだ、ということ以外、何も知識は…

金泥経のような曼荼羅

21日、上野に出かけた。葛井寺の千手観音菩薩坐像を拝観するためだった。それなのに、途中の「修法の世界」の部屋に展示されていた”金剛界曼荼羅”に出会って、予想もしなかった衝撃を再び受けた。 それは「子島曼荼羅」というものだった。つい先だって、東寺…

老執事の目

友人が「『日の名残り』を読み始めたところ・・・」とメールしてきたのは去年の12月半ばだった。その後、何回か、小説の雰囲気について感想を知らせてくれた。 この友人のメールをきっかけに、私も読んでみようかな…などと血迷ってしまった。文学作品を、そ…

初島から伊豆山を眺めて

9日、初めて初島を訪ねた。洋上から、そして灯台から伊豆山~富士山を眺めた。初めて見る景色であるのに、もう既に視ていたような不思議な気持ちがした。 初島には初木神社があり、初木姫の伝説が記されていた。 以前、伊豆山神社についての興味から『走湯山…

今日元気が出たこと二つ。

時に、『疲れた…もういい…もういい…』と心がつぶやく。何もかもに、そんな気持ちになる。 軽薄で投げやりな老人のいっときの気分。ただのわがままな気分。 みな、生きている限り、生きなければならない。 情けない老人は、気を取り直し、折り合いをつける。 …

『銀河の夢』

9日、初島を訪ねた帰り、熱海の梅園に寄った。伊豆山神社に何回か通いながら、来宮駅近くに梅園があることを知らなかった(と思っていた)。 梅園はまさにその季節のさなか。 午後の陽は、じきに山の陰に隠れそうな時間というのに、紅梅・白梅・蠟梅が連なる…

”赤い靴”

10日に届いた朝刊・夕刊の一面topには、それぞれ「森友交渉 新文書20件」・「黒田日銀総裁 続投へ」のタイトルが踊っていた。朝夕の紙面の背後には、ずぶずぶと引き込まれてゆく泥沼が広がっているように思えた。 そして、それらの記事とはかけ離れたこと…

2018.2.10

9日の早朝、熱海に向かった。 そして熱海の港から白い船に乗った。 船は風を切りながら、一直線に初島をめざした。 甲板の上から熱海の街をふりかえった。伊豆山の位置を頭に入れた。 陽射しは温かく、風は冷たい。空は広く青い。海は広く深い。 船はぐんぐ…

先生のコーヒー

朝刊の一面…読み始める記事の順序…歯磨きと同じくらいの習慣ができてしまっている。 topの記事は、見出しをちらりと確かめ、読むのは後回しのことが多い。 ともあれ(?)『天声人語』を、次に『折々のことば』を読む習慣。 今朝は『折々のことば』のなか…

コメントをありがとうございます。

最近、行く先々で忘れ物、落し物ばかりしています。幸いなことに、親切な方々のおかげで、今のところ、事無きを得ていますが…。 そうした心もとない日常ですが、移ろう季節のなかで、本を読むことで励まされたり、新たな見聞を得ることで励まされたりしてい…

18年ぶりの十二神将像たち

3日、朝から金沢文庫に出かけて特別展を見学し、午後は講座に出席した。 展示を巡るなかで、思いがけなく、なつかしい仏さまたちに出会った。 それらは、横須賀市曹源寺の「十二神将立像」、伊豆山郷土資料館の(阿弥陀如来坐像と並ぶ)「両脇侍坐像」、かん…

曼荼羅と赤い月

1月31日は、文字通りの”眼福”の日だった(”眼福”:生まれて初めて使う言葉。使いながらも、何となく借り物感・抵抗感のある言葉。でもほかに言葉が見つからない…)。 それは、鶴見の講座で『東寺密教曼荼羅』のDVDを見せていただいたこと、そして帰宅後に皆…