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私の第三十四夜をつづります。

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

2017.8.31

8月最後の日。 夕方、外に出る。熱気のかけらもない。 その空気に心も体も溶けてゆきそうだった。 (それは喘息の吸入薬が効いてきたときの心地よさにも似ている。つまり、うっとりとするほどの心地よさ…。) こんな日は重い買い物も苦にならない。 小さな八…

「凡人部豊子丸」とは?

8月26日、第6回平塚市遺跡調査・研究発表会に参加した。 (地元の遺跡の発表会が開始されてからすでに6回。今は、夏の終わりの楽しみになっている。) 今回はとくに相模国府域の中枢遺跡の調査成果が並び、それぞれの遺跡にまた新たな謎が加わった。 (遺跡…

2017.8.27

8月も終わってゆく…。 2011年の夏、あれほど意志強く節電を心がけたのに、今はいったい…と思う。 夕方の陽射しさえこたえる。 いや、日が落ちても、体にこもった熱に気持ちがくじける。 実につまらないものに負け続けて、今年の夏が自堕落に終わってゆく。 …

響きと記憶

人の内部に、仮に記憶の沼があるとして、私の場合、その表面に漣が立つきっかけがいくつかある…ように思う。 それは光の射しこみかただったり、風の気配だったり、ふとした匂いだったり、音の響きぐあいだったりする。 ある瞬間、光や風、匂いや音などの刺激…

2017.8.10

9日、1月から始まったいくつかの病院通いも、ようやく一段落した。 こうして、身体についてはルーティンなメインテナンスが可能なのに、経年劣化した脳味噌ばかりは、修理したくとも手立てがない。やれやれ…と思う。 今夏、6月19日に平塚のクチナシとザクロ…

車中と待合室での読書

7日、横浜に出かけた。 電車のなかで、また、待合室のなかで、図書館で借りてきた本を読む。 読みながら、2017年の今の日本の現状と置き換えて理解し、共感する部分があった。 現在の私の場合、その内容も、読んで感じたことも、またたくまに記憶の泥沼のな…

2017.8.6

毎年、8月という季節に経験することがある。 それは、日盛りの道を歩いている時、白い光と、その光を切り取った穴のような影とのコントラストのなかで、一瞬、”時”が静止したように感じることだ。 それは、その瞬間、世界が真っ白な、真空の空間として止まっ…

2017.8.2

≪前日の「日記」の続き≫ 26日、旅の最後に訪れた伊吹山。頂上までの細い山道の両脇に”お花畑”が広がる。霧が這い登る斜面。小さな野の花たちが次々に姿をあらわす。『こんにちは!』 伊吹山の自然の保全活動をされている方々が作成されたガイドをたよりに、…

2017.8.1

7月25~26日、気の置けない相棒の誘いに乗って、長浜~彦根~伊吹山の旅に出かけた。 そもそも、ということでは、旅は一人旅が好きだ。 旅の空は一人で見上げてこそ、という気持ちがどこかにある。 それでも、気ままで偏った一人旅の合間に、友人や相棒に誘…