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私の第三十四夜をつづります。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「ともし」する「箱根山」

昨秋、「箱根山」の実景が浮かぶような歌を詠んだ平安時代の歌人を何人か拾い出してみた(「平安時代の箱根路(筥荷途)とは?」〔2014年11月21日〕)。 今回、在原業平(「箱根山の月」2015年2月6日)と橘 俊綱・源 俊頼を新しく加え、並べ直した。 (『相…

2015.2.24(クリスマスローズの表情)

年々歳々というより、日々、クリスマスローズが変わってゆく。 今朝ものぞきこむ。 去年の花の開き方に少し似てきたように思える。 (五弁の花びらと見えるのはガクなのだそうだ。クリスマスローズについても、何も知らなかった。) 17日、遠くに住む友人が…

〝相模国を創る〟エネルギー

22日、神奈川県考古学会の講座「相模国を創る-古代の役所と寺院-」に参加して、6本の発表と講演を聴いた。すべて聴き終わった時には、古代相模国の形を創ろうとした時代の求心的なエネルギーを、私も少しながらイメージすることができたような気持ちになっ…

2015.2.22

昨日ベランダに出ると、クリスマスローズのつぼみが花開いていた。元気なくうつむく花を下からのぞく。(鉢ごと持ってきてくれた花好きの友人の顔が浮かぶ。) 昨年の姿と比べてみた。花だけでなく、葉の姿も変わっている。 花も年々移ろう。似ているように…

歌人相模 と 橘 為仲

源 経信のように歌人相模と直接の歌のやり取りは見られないけれども、「箱根山の月」を詠んだ橘 為仲は、和歌六人党に連なるという点で、歌人相模と接点のある人だった。 (以前、高重久美氏の『相模と「六人党」-能因 摂津源氏 橘則長-』の論考をネット…

2015.2.19

今朝の光はまぶしいほどだ。ベランダに出ると、雨で湿った冷たい空気が心地よかった。小鳥のさえずりも嬉しそうに聞こえる。 二週間も風邪をひきずっているうちに、ベランダのクリスマスローズのつぼみが大きくなっている。ただ、去年より弱々しく小さいと思…

歌人相模 と 源 経信

最近、過去の人々の足跡が、ジグソーパズルのピースのように思えることがある。心惹かれた人の足跡を追ってゆくと、思いがけない別の足跡にめぐりあう。歴史に名を残す人々はごく限られているのだから、どこかでつながりを持つのは、別に不思議なことではな…

2015.2.10

昨日、外に出ると西の空には鉛色の雲が広がっていた。 しかし、平塚の上空は明るく、陽ざしにあふれている。肌をさすように冷たい空気も、雪の降る寒さには届いていないようだった。 3時ごろ、海に向かった。ウッドデッキを歩く人さえいない。風が強く、波頭…

箱根山の月

昨秋、平安時代の“筥荷途”が、“足柄路”の別路として使われていた可能性について考えたことがあった。そして、11世紀の橘為仲(?~1085)が詠んだ歌のなかに、「はこねの山に出づる月かげ」の語があることを知った(もちろん、その語は、為仲が“筥荷途”を採…

2015.2.3

何年ぶりだろう。昨日、4月公演のチケットを申し込むために、朝から電話の前にすわった。若い頃は、黒電話の重いダイヤルを必死に、人差し指が強張るほど回し続けていたように思う。 今の電話なら指の負担も軽い。啼くまで待とう、ホトトギス…そのぐらいの気…