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私の第三十四夜をつづります。

2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

”鎌倉の大仏”から学ぶ

自分がいかに何も知らないか…を思い知る時、いつも思い出すのが昔教科書で読んだ”仁和寺の法師”のエピソードだ。自分はこれまで”仁和寺の法師”のように見聞して生きてきたと思うし、きっとこれからも憧れる本来の場所に辿りつくことはないのだろうと思う。 2…

永福寺跡の見学

23日、鎌倉で三つの史跡を巡り、それぞれの発掘調査成果などについて学ぶ機会に恵まれた。21世紀の日常生活から離れて、中世の時空に引き戻されたような一日だった。16日の小田原、22日の伊勢原、23日の鎌倉…”過去のかたち”を見学する喜びは何にも代えがたい…

2013.2.18

日曜日、もう梅は咲いているだろうかと市の総合公園に出かけた。決して温かいとは言えない休日。公園は春が待ちきれない人々でにぎわっていた。 霜柱の残る日本庭園の池の端では、人づてに聞いた通り、ソウシチョウやヤマガラ、シジュウカラの姿を追う人たち…

鉄筋コンクリートを知らない時代

16日、小田原市「御用米曲輪の整備に伴う発掘調査」の現地説明会に出かけた。整備の進む城址公園では蝋梅や紅梅・白梅、水仙の花たちだけが春めいていた。 みぞれ模様の冬空のもと、広い調査現場で、文化財課の担当者の方たちから、御用米曲輪の蔵跡(江戸時…

2013.2.14

午後になって陽ざしが出てきた。巻貝探しの彼女のことを思い出し、浜に行った。引き潮なのか、海面が低い。テトラポッドの列が大きな体をゴロゴロと露わにしている。波打ち際に巻貝は無く、二枚貝が小さな波に洗われていた。春らしい色合いだ(ハマグリの仲…

12世紀の中村氏-”乳母の力”

昨年春、歌人相模が相模国の国司館(もしくは別邸か?)から伊豆山の走湯権現へと通った道について不毛な(今思えば…)想像をめぐらしていた。 そして一年後の今、平塚市の12世紀の不動明王立像を調べるなかで、当時の中村氏について関心を持った。そして、…

伊豆山神社の男神立像-そのシルエット

仏像の写真集で各地の不動明王像を眺めていた時、ふと伊豆山神社の男神立像に似たシルエットの写真が目に飛び込んだ。タイトルは「立山神像」。 鎌倉時代初期の寛喜二年(1230)、立山山麓の太田寺(越州新川郡)の僧侶などによって造立されたものらしい。”…

2013.2.5

昨日の朝、起き抜けにTVニュースで團十郎が亡くなったと知った。あぁ…と心がしぼんだ気がした。 私にとっての歌舞伎とは、1970年代の海老蔵と玉三郎だ。私にも、海老蔵と玉三郎の『鳴神』、玉三郎と孝夫の『桜姫東文章』などに魅入られた時期があったのだ…

2013.2.2

2日未明、目が覚めると嵐のような風の音が聞こえた。起きて窓を開けると、外の空気が生暖かい。午後になって雨が上がり、海に出かけた。陽だまりを散歩する人は上着を腰に巻き、腕まくりをしている。桜が咲く頃の陽気を2月初めに味わうのは不思議な気分だ。…