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私の第三十四夜をつづります。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ミャンマーで ⑤ アーナンダ寺院の11世紀の仏像

12世紀建立のスラマニ寺院で私が見た仏様の多くが坐像・涅槃像であったのに対し、11世紀建立のアーナンダ寺院で東西南北のそれぞれに配された仏像は、巨大な立像(高さ約9.5m)だった。 ガイドさんは「北と南の仏像は創建時の11世紀代のものです。1本のチ…

ミャンマーで ④ 外光が差し込むスラマニ寺院

修理中のスラマニ寺院(バガン):2層の美しいピラミッド型のシルエットはこの位置からは望めない。加えて、地震の被害を受けた仏塔部分が工事中だった。 初めてのミャンマーの旅のなかで、”寺院と呼ばれる建物”を実際に眼にしたことで、私が若い頃から”ビル…

ミャンマーで ③ ”うねる瞼”に出会う。

”うねる瞼”:スラマニ寺院の壁画(バガン) 数年前から、鶴見で開かれている仏教美術の講座に参加してきた。その講座のなかで、先生が何度か指摘した”うねる瞼”・”つりあがる目尻”を持つ仏像や画像の事例が、ずっと心に引っかかっていた。 先生が指摘した一…

ミャンマーで ②

渋滞中のバスの窓から(ヤンゴン 2020年1月20日) 15日は、機内に1冊の本を持ち込んだ。久しく読むことがなかった村上春樹…その短篇集(『女のいない男たち』文藝春秋 2014年)を選んであった。 途中、いつものように頭痛薬を飲んだにせよ、ビルマまでの7時…

ミャンマーで ①

夜空を背景に燦然と輝くシュエダゴン・パゴダ(ヤンゴン 2020年1月15日) ミャンマー…今回の短い旅で初めて訪れたその国について、本当に何も知らなかった(今も何も分かってはいないのだけれど)。 駆け足で巡ったミャンマーから帰ってきた今、改めて、大昔…

”海と夕焼”

”海と夕焼”(2020年1月11日16時52分) 2020年1月11日。夕刻の報道のなかで発せられた「亡国感」という言葉が異様に、そして切実に響いた。 台湾の人々がその言葉から聞き取る響き・意味合いと、日本の私が受け取るイメージとが、どのように重なり、どのよう…

1月8日の月

10日の今夜が満月であれば、8日に見た月は十三夜の月? 東の空では淡くはかなく消え入りそうなのに、中空にあがれば白い磁器の肌を輝かせる。 見つめることが許されるその光、その形の変幻。その詩的な光、その音楽的な形。

真土大塚山古墳の副葬品:「金官加耶産の有肩袋状鉄斧」

かつて相模国府について学んでいた頃、「相模国府年表(7~12世紀)」を自分の覚書としてまとめたことがあった。その作業のなかで、具体的に良く理解できない用語の一つとして、”勅旨田”というものがあった。当時の相模国司や郡司たちの資料上での動きや、9世…

曲名は?

暮れからお正月にかけて、壊れかけのミニコンポで、昔のMDやCDを聴く時間がふえた。久しぶりに聴いたMDのなかに、美しい調べのアリアがあり、しみじみと聴き惚れてしまった。何回も繰り返し聴いた。『これ…何のオペラ?…たぶん、ヴェルディ…いや、もしか…

平塚海岸…箱根駅伝前日の静けさ

1日、家族から、今から海に行く?と誘われた。昨日と違って、日没に間に合いそうな時間だった。二日続けて、海へと出かけることにした。 海岸通りの旅館前には、駅伝に出場する大学の幟が並び立っている。明日は朝早くからヘリコプターが飛び回り、町の人々…