≪前日の「日記」の続き≫
26日、旅の最後に訪れた伊吹山。頂上までの細い山道の両脇に”お花畑”が広がる。霧が這い登る斜面。小さな野の花たちが次々に姿をあらわす。『こんにちは!』
愛らしい色と形のイブキフウロ?もひっそりと咲いていた。
細い道に迷い出たウグイスのひなは、すぐに下草のなかに潜り、さわさわと遠ざかっていった。
夏の伊吹山の”お花畑”をめぐるうちに、琵琶湖からたちのぼってくるかのような蒸し暑さも、いつのまにか気にならなくなっている。
一瞬、頂上に青空が広がり、再び、薄白い霧におおわれてしまう。
道際の木の上に留まったホオジロが高らかにさえずる。
『さようなら…』というより、『また、おいで!』というような力強い鳴き声を背にして、階段状の道を下った。これで伊吹山とはお別れなのだ。
今、あの黄緑色のルリトラノオが瑠璃色になるのはいつ頃かな…と、出会えなかった花のことを思う。
ヤマホタルブクロ(伊吹山)
ミヤマコアザミ(伊吹山)
キオン?(伊吹山)
”露の花”(伊吹山):元の花の色は、たぶん黄色?