初めて秋田を訪れて、緑と水の豊かさを感じ続けた。『いいところだなぁ…』と思った。
水田地帯の鮮やかな緑、それを囲む山々の深い緑、新緑の合い間を蛇行して見え隠れする清らかな川。とにかく自然の分量が大きい…と思った。
旅の最後の日の朝、河辺三内の宿の前に座って景色を眺めていると、宿の人だろうか、「楽しかったですか?」と声を掛けられた。
私もすぐに、初めての秋田を楽しんだこと、今朝、近くの岩谷山(いわやさん)に登り、その眺めの良かったことなどを答えた。宿の人はさらに「ここは秋もいいんですよ。山の紅葉も素晴らしくてね。それに、川下りしながら見上げる紅葉も、また格別なんです。これからは、そういう景色をカヌーで楽しんでもらえるといいなと思ってるんですよ…」と嬉しそうに話してくれた。
『そうだろうな…秋もいいだろうな』
私の知らない土地、その季節…知らない世界ばかりなのだと、この年齢になってそれが良く分かる。
キンラン(秋田市 河辺三内)
6月1日の岩谷山(いわやさん)
整備されている山道:
宿の人からは、「冬も雪が積もらないので長靴登山でも大丈夫な山」、「クマは一度も出たことは無いけれど、一人ではなく、2~3人で登ったほうが安心」、と聞いていた。
岩谷山山頂: