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私の第三十四夜をつづります。

八重山の野鳥③海辺や野原で

 昨夏の旅で、初めて”バーダー”という言葉を知った。
 さらに、”ライフリスト”というものがあるらしいことも知った。
 初めて知る世界だった。
 その世界を少しだけ語ってくれた人の雰囲気に、林や空や風やさえずりや羽ばたきのようなものも感じた。
 そして、”バーダー”と思われる人たちが、カメラではなく、双眼鏡を手にしていることが多いようだ、そんなことにも気がついた。私とはずいぶんと違う…それが持ち物にあらわれていたのだった。
 双眼鏡とカメラの違い…もやもやと思いめぐらすうちに、”バーダー”の人たちの価値観やその世界に対する疎外感のようなものが生まれた。
(たぶん、自分が、自然を”つまみ食い”しているだけの人間…ということに気づかされたからだろうか。それは、自分の向き合い方全てに共通する”決定的に不足している何か”に、ぼんやり気がついたからだろうか。)

 とりあえずは、やれやれ…と逃げておいて、”つまみ食い”の記録を続けるしかない…と気を取り直す。
 もうあと少しなのだし。

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その名前を聞くと、♪the shadow of your smile…♪の歌が聴こえる。そして、ガラス張りの海辺の家に憧れたことを思い出す。アカショウビンと同じく、名前を先に知った鳥が多い…。

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名前を教えられて、『京女?』の文字を思い浮かべる。『それなら「キョウオンナシギ」にはならないのかな?』などと思った。確かに、”はんなり”(?)とした姿に見えてくる。

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同じ場所に、白いクロサギの姿も。”白いクロサギ”とはややこしい。白いのか、黒いのか、どっちなの?と思うけれど。

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この鳥が「チュウサギ」と教えられた時、私の友人の昔話…「あっ、白鷺!」と口にしたら、そばにいた人に「シラサギというサギはいない」と言われた…を思い出した。しかも、ダイサギチュウサギコサギの違いは、大きさだけではないのだった。この写真も、拡大すると、目元から嘴にかけて、黄色がかっているのが分かる(そこがポイントらしいのだけれど)。

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ツメナガセキレイ(石垣市):
その名の通りに『爪が長い?』のだとしても、確かめられない…。顔の鮮やかな黄色は印象的だ。

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林道横の小暗い林のなかから囀りは聴こえても、その影の動きは目まぐるしく落ち着かない。やっと、木々の小さな隙間に姿を見つけた。『ちっちゃい…』 見た一瞬、なんとも嬉しかったことを思い出す。

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ひょこひょこと自動車道を横切って、畑のなかへ。”カオナシ”にちょっと似ている?横顔。

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セッカ(小浜島):
Ⅴの字の枝に両足をかけて留まる姿の愛らしさ。港に向かう、海の見える坂道で。