今回、紅葉の季節の晴れた日を選んで「湯坂路」に向かった。尾根歩きを楽しみつつ、一つ疑問に感じたことがあった。それは“石畳”についてだった。
鷹巣山を越えてから、その石畳の道が始まったと思う。石畳の縁の肩線が残り、しっかりと組まれて苔むしたようすは、丁寧に作られたもののように思えた。
『わざわざ、ぬかるみを避けるために敷いたのだろうか。
いつの時代に作られたものだろう。
帰宅後、石畳についてネットで調べてみた。「湯坂路」の地下に埋設された電線(地下線)を守るために作られた石畳、といった記事もあった。
あの新しい、歩きにくい石畳は、点在する標石と関係があるものなのかもしれない。
心細い山道で、ふと標石に出会った時、人の活動の痕跡を感じて嬉しくなる。この「湯坂路」は行き交う人の多いハイキングコースではあったけれど、年代不明の石畳と点在する標石が、長い下り坂の道連れになってくれた。
湯本への長い下り坂に点在する標石の一つ(かつて逓信省が設置したもの?)