enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2017.9.22

 21日夕方、海に近い次兄の家に葡萄を届けに出かけた。
 途中の公園では、白いフヨウの花が斜めの光を浴びて涼しげだった。夏の終わりの光、秋の光。
 
 次兄の家に通う道筋は、母のかつての家(私が生まれ育った家)の近くを通るけれど、引越しのあとは一度も眼にしたことがない。というより、眼にしないように、眼をつぶるように、避けて通っている。
(”逃避”の傾向が生まれつきなのか習い性なのか、よく分からない。ある時、気がついたのだ、自分がかなりの意気地無しなのだと。認めたくないことを回避し、認めないですむように行動する人、事実を直視できない人…いい年になっても…。)

 次兄の家にはあっという間に着いてしまった。
 「葡萄、まだ、食べてないんだよ。」と嬉しそうに受け取ってくれた。
 庭に出てきた兄は空を見上げ、「あの雲、見たことがない雲だなぁ。」などという。私には、飛行機雲が融けて流れた雲に見えた。
 兄は「ありがとう!」と手を振り、坂の上から私を見送ってくれた。

 次兄の家からそのまま、海岸に出る。波に浸食された高い砂丘から、空を、海を、ぐるっと見渡す。さぁ、いつもの浜まで、波打ち際を歩いて帰ろう…。
 
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白いフヨウの花(急に飛び込んできて留まったのは、イチモンジセセリ?)

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飛ぶ雲

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波消しブロックに遮られない海

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9月21日の日没

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殻頂部が残ったヤツシロガイ(ふだん、歩いていない西寄りの浜辺には、ヤツシロガイの破片がいくつも流れ着いていた。)