enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2014 .2.24

 思い出せば、恥じ入ることがさまざまある。過去に戻って、その時の自分の言動を”削除”できれば…そんな重いものもある。頭をかかえて遠吠えをあげそうになる恥ずかしい思い出もある。
 だが、少しずつ自分を省みる時間も生まれ、恥ずべきことをおかす機会そのものも減ってきている…そう思っていた。しかし、60代になった今、別の恥が、あぶくのように日々生じるようになった。
 つい最近では、花の名前を二重に誤って書き留めた。若い頃には無意識のうちに正常に働いていたらしい”点検機能”が、今は、とんでもなく”とんでしまう”ようになっている。
 ただ、今思えば、その誤った花の写真を見るとき、なぜか”ひっかかり”があった。この”ひっかかり”はとても大事なのだ。
 若い頃の”ひっかかり”・・・たとえば、印刷用のポジフィルムを修正後、校正し、翌日には「校了」にして印刷にまわそうとする。ただ、夜になって、湯船につかりながら、または真夜中に目が覚めたりして、ふと”ひっかかり”がよぎるのだ。『私は、あそこで何かを見落としている…』という漠然とした”ひっかかり”。
 で、翌日、もう一度、その部分を再確認する。そして、やはり、重大な見落としが見つかる。そんな刷り直しの事態を免れるような経験が何度かあった。
 そんな緊張や恐怖ともにあったミスの記憶が残っているからか、自分の新たな”異様な認識経路によるミス”はこたえる。今回は『やれやれ・・・』ではすまなかった。
 ただ、昨日の午後、雪の残る瑞泉寺の庭を廻った帰り道には、そのくよくよも少し和らいでいた。今朝はすでに『やれやれ・・・』になりつつある。これも年を取ったからなのか。
 
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                        (たぶん、上から、マンサク、ロウバイオウバイかと…)