西の空に、今日も富士山の姿が無い。風はきりきりと冷たい。
それなのに、2月最後の土曜日、光る波間に点々と黒い人影があった。
足もとには、波打ち際に向かって続く鳥の足跡。
カラスほどの大きさ? やや内また気味?に歩いている。
波消しブロックを見やると、ミサゴが釣り人のように背を向けている。
じきに手が痛いほど冷たくなった。
帰り道、海岸通りの花壇のすみに、小さな渦巻きのような花が咲いていた。
白の花のなかに、ピンク色の花がひとつだけ。
春の雪が融けて渦巻きがほどけたかのように咲いていた。
2月22日の海