9日、大磯町生沢の観音寺に向かった。
途中には、12世紀の不動明王像の足跡を訪ねて歩き回ったなつかしい下吉沢。
今日はバスの窓から眺めるだけだ。バスは市を越えて大磯町に入る。
バスを降りて観音寺まで歩く。
王福寺と同じように、小田原・厚木道路が寺の背面の真上を横切っている。
寺々の背後を高速で流れてゆくのは21世紀の自動車の波ではなく、これまで堆積した時の流れなのかもしれなかった。
観音寺で石塔を撮影し、その後、標識に誘われて鷹取山に登ることにした。
下吉沢から鷹取山に向かったことはあったけれど、大磯側から登るのは初めてだった。
鷹取山からは日之宮山~山王山と見知った道をゆっくりと歩き、霧降の滝へ降りた。
しばらく訪れなかったので、日之宮神社や「ゆるぎの丘」からの広い展望に驚いた。
まさに”見晴らしのよい場所”になっている。以前はどのような景観だったのか思い出せない。
12月の山道は厚く積もった落ち葉のぬくもりであたたかく、熟成した香りに満ちていた。
あぁ・・・と思わずにはいられない。
こんな季節に、こんな風に乗って、あてどなく散ってゆくことができたらいいのにと。
鷹取神社①:たどり着いた鳥居から相模湾をふり返る。
鷹取神社②:落葉のなかの社殿。狛犬(獅子?)の表情に心がなごんだ。
鷹取神社③:小さな牢屋に囚われているかのような座像(コノハナサクヤヒメ像だろうか?)。前回訪れた時には気づかなかったことの一つだ。
日之宮神社から平塚市域を望む
苔むす「立石」:変わらない姿。大きいし重いし、変えようがないとも・・・。
上吉沢「ゆるぎの丘」から見る大山:目を見張るような展望。景観が整備されてゆくことを素直に喜ぶべきだろうか。