2011-03-22 80冬 日記 夜のクィーン・エリザベス 船底の窓という窓が プラネタリウムのように輝きはじめ オリオンの帆が港の空に高くあがった 暗い波が 光を散りばめ 潮の鼓動を伝えてくるのを 彼女は聴いている 六月は遠く 夜の香気は凍りついたままだ 朝 冬の花を摘んで 貴女の曳く水脈を 春のように 飾りつけよう