enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.1.28

 26日に下吉沢の里で拝観した不動明王立像のことをもどかしく考えている。昨年は歌人相模の道から伊豆山神社の神像へと思いをめぐらして、なぜか阿多見聖範と藤原静範という名前に行き着いた。そこからは一歩も進めずにそのままとなった。
 結局、ぼんやりとした机上の世界をさまようだけで確かなものなど何も得ることはできなかった。なのに、今また、地元に残された12世紀の仏像のことが気になってしかたがない。何一つ片付かぬうちに新しい対象へと心が動いてゆく。とても情けないけれど、いつか、それらがどこかでつながってゆくかもしれないと自分に言い訳するしかない。
 休むに似たり、と午後になって水辺の楽校に散歩に出る。冬の川辺の公園は花の色が絶えたままだ。いっそ清々しい。鳥たちが土肌をあらわにした畑の上を忙しく歩きまわったり、裸の木々の枝先に休んでいたりする。木々の間から晴れた空を見上げる。雲をつかむように伸びる枝先に、春が見えたような気がした。
 
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冬の水辺の楽校で緑濃い植物はローズマリィ・・・そして松の樹ぐらいだろうか・・・私には小さな”扇松”のように見えるけれど、海岸近くの”扇松”のようにもっと大きくなるのだろうか。
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