10日ぶりに海へ向かった。
今日も風が強い。浜辺の読書はできそうもなかった。
それでも砂の上にすわってくつろぐ(ように見える)人がいる。
緑と青の二色に分かれた海が広がっていた。
また巻貝を探してみようと、波打ち際を歩きはじめる。
ダンベイキシャゴがいくつか。なつかしい貝。
砂の上に拾った貝を並べてみる。
波が近づく。また海の中に帰ってゆくだろう。
歩き続けると波と風の音のなかに閉じ込められてしまう。
時々ヘリコプターの音がして、見上げるのだけれど姿を見つけられない。
波と風の音に囲まれていると、やがてあてどない存在になっていく。それでいて自分という存在に近づくような気がする。