enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.5.27

 平塚の駅ビルに屋上庭園ができた。駅ビルが誕生して40年経ったということらしい。もうそんなに・・・?と思う。
 平塚の駅ビルの十数年後、隣町の茅ケ崎駅にルミネが生まれたのだった。そのキャッチコピーは「茅ヶ崎が都市になる日」。 『そうか、東京から見るとこんな表現になるのか』・・・当時の私は屈折した思いを感じた。
 そして、間もなく、国鉄はJRとなったのだと思う。平塚駅のコンコースに突然パン屋が開店し、中年男性の店員さん達が慣れない身のこなしでパンを売るようになった。ある日、その襟元に国労バッジがつけられていることに気づいた。その武骨なパン屋さんは長くは続かずに閉店した。
 この数十年の時間の流れを振り返れば、社会の変容と、それにシンクロした自分自身の変質は、フィルムの早回しのようにめまぐるしく、本質的なものなど、どこにもなかったかのようだ。
 40年経った駅ビルの新しい屋上庭園から西の空を見上げると、真珠色の雲の海が広がっていた。五月が終わり、梅雨入りが近づいている。
イメージ 1