enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.10.1

 9月最後の日の夕方、海に出かけた。
 浜から夏の名残はすっかり消えている。
 崖のように高い段差の上に作られたボードウォークからは、白い波打ち際が隠れてしまっている。9月終わりの海は青い湖のように静まって見えた。
 浜辺暮らしの猫が去ったベンチを振り返る。
 ”哲人”のようだった大きなシルエットとは別の、小さな黒い猫の影。
 ステンレスのボールのなかに頭を隠すように”夕食”を食べている。
 きっとまだ若いのだ。浜辺暮らしの小さな黒い猫は。
 
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9月30日の海と空